阪神藤浪カーショー直伝カーブ、梅野「今のいいね」

気合の入った表情で投球練習する藤浪(撮影・奥田泰也)

 カーショー直伝カーブ使えるで! 阪神藤浪晋太郎投手(23)が29日、沖縄・宜野座村の先乗り自主トレでブルペンに入った。捕手梅野を座らせて51球。威力抜群の直球の他にカットボール、スライダー、フォーク、カーブの変化球も交えた。中でも、年明けから行った米国テキサス州での海外自主トレで、ドジャース・カーショーから教わったカーブはスピード、変化とも抜群。受けた梅野が驚くほどで、実戦投入が楽しみになってきた。

 威力ある直球と、腕の振りは同じ。だが藤浪の手元を離れたボールには、速い初速の後に急ブレーキがかかった。大きく縦に沈んでミットに吸い込まれていった。「今のいいね!」「腕振れてるよ!」。梅野は何度もうなずき、藤浪にボールをかえした。気温14度と沖縄にしては肌寒い天候だったが、小雨も寒さも、藤浪が吹き飛ばした。

 海外自主トレで得た新たな可能性が、サイ・ヤング賞3度を誇るカーショー直伝のカーブだ。藤浪は「球の感じは変わっていると思いますけど、すぐに武器になるようなものではないので」と謙遜したが、何より受けた梅野が驚いた。「腕を振る中で、かかるようなカーブ。抜くようなカーブじゃなくて。(今までと)全然違う」と軌道、スピードに目を丸くした。

 さらに梅野は太鼓判を押した。「あれで腕を振ってスピードがあれば、いいところに来れば空振りする。打者も思わず反応するような感じだと思う。高さがしっかりくれば使える」。空振りを奪えるのは、まさにカーショーのカーブだ。完全習得出来れば、完全復活へ心強い武器になる。藤浪は「余計な力を入れないようにしています」と極意を少しだけ明かした。

 さらに一石二鳥の効果も期待できるという。梅野は「(制球が乱れ)抜けてきたら修正(出来る)ポイントにもなるかな」とうなずいた。制球に苦しんだ時、力んでは投げられないカーブに立ち返ることで、リリースの感覚を取り戻すこともある。藤浪自身も以前、カーブの習得で「真っすぐの感覚にいいモノが出てくるかなと」と語っていた。

 この日のブルペンでも直球のシュート回転が消え、フォークもぶれずに真っすぐ落ちた。梅野は「迫力ありますね。高め、低め、両方力があった。7、8割で腕を振ってきている。力で投げている感じがしない」と最後まで絶賛。曇天の宜野座を、藤浪が明るく照らした。【池本泰尚】

 ◆カーショー直伝カーブ 藤浪は年明けから米国テキサス州でダルビッシュらと自身初の海外自主トレを敢行。現地でサイ・ヤング賞3度を誇る左腕ドジャースのカーショーと対面し、世界最高レベルの落差を誇るカーブのコツを教わった。帰国後の23日に鳴尾浜のブルペンで試投。「今までにやったことがない感覚。彼ほどのカーブになるかと言われれば絶対に無理ですけど、しっかり投げられれば、いい感じには投げられると思う」と話していた。