インフル禍に見舞われた巨人が27日、那覇キャンプを異例の1日前倒しで打ち上げた。前日の26日夜、山本泰寛内野手(24)がインフルエンザA型と診断されたと発表され、吉川尚、戸根、豊田1軍投手コーチに続き4人目の感染者となった。チームはこれ以上のまん延を防ぐために、今日28日に終了予定だったキャンプ日程を変更し、緊急帰京することを決定。思わぬ形で覇権奪回の土台づくりとなるキャンプを終えた。
韓国・SKとの練習試合中に一部の主力から続々と撤収を開始した。1日前倒しでの打ち上げ。恒例の手締めもなく、三々五々、空港へと向かった。前代未聞の緊急措置を取らざるを得なかった。山本が4人目のインフルエンザ感染。2日連続で休んだマギーは陰性だったが、疲労もピークで集団生活を続ければ感染拡大の恐れもある。感染者と侍組2人を除く全選手が帰京。ただ全員の移動便は確保できず、首脳陣は1泊した。
全国的にインフルエンザ警報が発令されているが、那覇市はその中でも大流行地域だ。誰も経験したことがない事態に斎藤投手コーチは「34年、巨人にいるけど、こんなことは初めて」と振り返った。高橋監督は「どうしようもない。打てる手は打つ」と冷静に話した。沖縄のファンには「体調管理も我々の義務の1つ。しょうがないけど、そうなったことは申し訳ない」と言葉を残した。
教訓もある。14年は過去最大級のインフル禍に襲われた。2月1日を皮切りに約2カ月半で18人が感染。当時の原監督も5試合を休んだ。ルーキーだった小林を寮からホテルに一時的に移動させ、寮生を外出禁止にもした。鹿取GMは「あの時は3月に入ってから(本格化)だけど、早めの処置です」と話した。
1日早い切り上げで2連休となった。高橋監督は「だいぶ疲れもたまっているころ。いい休養になってくれれば」とプラスに捉えた。SKに敗れ、対外試合5戦全敗に納得はしていない。だが若手を中心に鍛え上げた1カ月の時間が消えるわけではない。「楽しみな部分はたくさんある。ミスも多いが、これからの選手。なんとか鍛えていきたい」。インフル禍を振り切り、開幕へリスタートする。【広重竜太郎】