金本監督、藤浪2戦目の真意「責任を持って投げろ」

キャッチボールで調整する阪神藤浪(撮影・田崎高広)

 藤浪よ、チームを背負え!! 阪神金本知憲監督(49)が27日、開幕2戦目の31日巨人戦(東京ドーム)の先発に藤浪晋太郎投手(23)を起用すると明言した。昨季は3勝にとどまり、近年は不本意な成績が続くが本来はエースとして期待されている。それだけに「チームを背負え、責任を持て」と“金本流エール”を送り、重要な開幕カード投入を決意した。チームの未来を思えばこそ、真のエースへの第1歩になる。

 たぐいまれな力量を信じるからこそ、あえて修羅場に投入する。開幕が刻一刻と迫るなか、金本監督が決断を下した。この日、京セラドーム大阪での練習後に「晋太郎、2戦目、行きますよ」と明かした。25日には31日の開幕2戦目投入が決定的になっており、初めて抜てき理由を説明した。

 「ちょっと、まだ不安定さはあるんだけど。(投げてみて)どうなるか分からないという。でも、あえて『責任を持って投げろ』ということを伝えましたし、チームを背負って、責任があるところで、あえて、開幕2戦目のジャイアンツというところで力を発揮しなさいということです」

 期待の高さを示す抜てきだった。昨季はわずか3勝にとどまったが、今年は2月の沖縄・宜野座キャンプから順調に調整を進めてきた。13日ヤクルト戦(甲子園)で制球難に陥り、4回途中6失点で降板したが、23日のウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)は最速152キロで6回1失点と持ち直していた。指揮官は「もちろん、チームの今後と、彼の今後を見据えての2戦目です」と言う。将来のエースとして見込んでいるからこそ、重要な開幕カード投入を決めた。

 藤浪は2月のキャンプ時から、開幕ローテーションの4番手の最有力として調整を進め、3月も週前半での実戦登板が続き、当初は4月4日DeNA戦での先発が見込まれていた。だが3月下旬に入っても、開幕2戦目先発の適役が決まらず、藤浪に白羽の矢が立った。金本監督は「(重圧がかかりにくい)楽なところで投げさせるという考えもあったけど、そうじゃなしに」と話す。あえて責任を背負わせる強気の用兵だ。

 前日26日に巨人高橋監督が開幕オーダーを発表。野手8人のうち7人が右打者だが、もともと苦にしていない。昨季も右打者への被打率を2割3分1厘にとどめたが、新人だった13年から3年間にいたっては2割前後と圧倒。ゲレーロ、岡本らが並ぶ難敵への刺客になれる先発指名だ。金本監督は「責任を感じて投げてくれるでしょう。結果を出してくれるでしょう。それでうまいこといけばスッといくと思うしね、1年間」。G倒が実現すれば、チームにも藤浪にも価値ある勝利となる。【酒井俊作】

<藤浪の実戦登板>

 ◆2月7日紅白戦 プロ6年目で最も早い実戦マウンドは、2回4被安打で失点2。最速150キロながら、昨季苦しんだ直球の抜け球はなかった。

 ◆同16日楽天戦(練習試合)2回無失点。直球の最速は153キロと復調を印象づけた。直球のほか、カットボール、スライダーに絞った投球。2四球に加え、暴投もあり反省材料に。

 ◆3月6日DeNA戦(オープン戦)4回を投げ2安打、ロペスの3ランによる3失点。7三振を奪い、制球面でも1死球にまとめた。

 ◆同13日ヤクルト戦(オープン戦)4安打6失点で4回途中降板。最速は156キロも、味方のミスから傷口を広げ、5四死球を与えるなど制球面の課題も浮き彫りに。

 ◆同23日中日戦(ウエスタン)6回2安打。自らのバント処理での悪送球がきっかけで1点を失ったが、左打者の内角低めを積極的に攻め4奪三振。開幕ローテを勝ち取った。