BC新潟前川哲5回ほぼ完璧、豪武者修行もろさ克服

先発のBC前川哲投手は5回を無安打投球

 BC新潟は、関甲新学生野球リーグ1部の新潟医療福祉大に3-1で勝った。先発の前川哲投手(21=新潟産大付)が5回を投げて無安打投球を見せた。丁寧な投球で4奪三振。許した走者は四球を与えた大崎海渡三塁手(2年=新潟明訓出)1人だけだった。狙っている先発ローテーション入りへ、猛アピールする好投だった。

 前川哲は、持ち前の豪快な投球を封印した。自己最速148キロの直球も影を潜め、球場の球速掲示は最速138キロ。しかし、自分に課したテーマに沿って5回を無安打で切り抜けた。「コースを投げ分ける」とカーブ、フォークの変化球も多投して新潟医療福祉大打線をほんろうした。

 加藤博人監督(46)は「制球が良くなった」と評価する一方で不満も口にした。「荒々しさがなかった。もっと荒々しい投げっぷりを見せて欲しい」。もちろん、前川哲も「まとめることを意識しすぎた」と分かっていた。今回「投げ分け」の手応えをつかんだだけに「次は、こういう投球内容で、打者が恐怖を覚えるような荒々しさを出していきたい」と言った。

 昨年12月3日から3月12日まで単身でオーストラリアに渡っていた。渡航費、住居費、食費を提供される契約でメルボルンのクラブチーム・プレストンパイレーツに助っ人外国人投手として参戦した。例年なら雪の新潟で自主トレに励んでいたが、オフを返上して野球に取り組んだ。「金銭的には厳しい条件だけど、チャレンジしたかった」。

 クラブリーグ2部のチームを1部昇格させた。プレーオフに進出して優勝。現地での成績は6勝無敗。「ピンチの場面も全く、緊張しなくなった。以前は自滅することが多かった」。メンタルのもろさも、厳しい海外経験で解消させて帰国した。「食べ物がまずかった。ずっと日本食を食べたかった」と苦労しながら、91キロ(身長180センチ)のベスト体重もキープした。「個人目標はローテーションに入って、それを維持すること。チーム目標は加藤監督を胴上げする。その一念で投げる」。BCリーグは7日、ハードオフ新潟の武蔵戦で開幕する。【涌井幹雄】

 ◆前川哲(まえかわ・さとし)1996年(平8)5月15日生まれ、柏崎市出身。新潟産大付卒。BC新潟在籍4年目。昨季はリーグ戦19試合、1勝1敗1セーブ。チーム内に弟恒(わたる)外野手(19)も在籍。180センチ、91キロ。右投げ右打ち。