広島大瀬良が今季初勝利 剛腕復活ににじむ自信

広島対中日 中日打線を相手に力投する大瀬良(撮影・栗木一考)

 剛球復活の予感! 広島大瀬良大地投手(26)が6回途中まで9三振を奪う力投で今季初勝利を挙げた。立ち上がりから3者連続三振で滑り出すと、その後も三振の山を築いた。6回1死で両脚がつるアクシデントがあり降板となったが、プロ5年目で初めてシーズン初登板を勝利で飾った。

 初回から力勝負を挑んだ。今季初先発の大瀬良は、立ち上がりから150キロ台を連発。直球を中心にカウントを整えると、大島はフォーク、京田は真っすぐ、アルモンテには再びフォークで空を切らせた。3者連続三振だ。

 「押せるところは押して、勝負しようと思った。いけるところまで飛ばしていこうと思っていた。この形をしっかりものにしたい」

 昨季最終登板で見せた戦う姿勢以上に、力で押す投球に対する自信が全身からにじみ出た。3回まで毎回の6三振。スライダーやフォークなど変化の大きい球種を勝負球に使った。4回はビシエドと平田にソロを浴びるも、一転して小さい変化のカットボールを決め球に2つの三振を奪った。球威が上がった直球と、変化球をうまく操りながら抑えられたことも収穫だった。

 フォーム矯正が奏功した。昨年まで2年連続で春季キャンプ中に負傷離脱していたが、今年はグラブをした左手を高く上げる新フォームで球威を回復し、周囲の期待や評価は高かった。コンスタントにオープン戦での調整登板を重ねて開幕。ただ心配性の性格ゆえ、順調であれば順調で不安になった。昨季初勝利前に必勝祈願した広島市内の神社には、オープン戦最終登板となった3月25日、ソフトバンク戦の前日に出向いた。「やっぱりこういうことは大事なんだなと思った」。初登板前日も祈願し、5年目で初めてシーズン初登板を白星で飾った。

 6回1死後に両脚がつって降板となったが、成長を感じさせる86球だった。緒方監督も「十分ナイスピッチング」と目を細めた。4回の2被弾や両脚がつったことは次回への反省材料。ただ、心配性の右腕には多少の課題も次への糧なのかもしれない。「明日から次に向けて調整したい。長いイニングを投げられるようにしたい」。途中降板の影響を感じさせず、力強く次の1歩を踏み出した。【前原淳】