西武の富士大出身“3兄弟”が、27年ぶりの開幕7連勝に導いた。4番で長男の山川穂高内野手(26)が初回に先制打。次男の外崎修汰内野手(25)は4回の一挙5得点を演出する適時打で続いた。投げては三男の多和田真三郎投手(24)が7回を5安打2失点にまとめ、プロ野球記録に並ぶ、開幕から7試合連続での先発投手白星を決めた。獅子の勢いが止まらない。
長男が対応力で口火を切った。1回1死一、二塁。山川は追い込まれてからの4球目に食らい付いた。外角低めのチェンジアップにバットを伸ばし、最後は左手1本で左前へ。「追い込まれたら、どうにかするという思いだった。自分でもああいう打ち方が出来るんだなと思った。イメージすらしていない感じでした」。持ち味の豪快なフルスイングから一転、技ありの先制打で流れをつかんだ。
次男はチーム打撃で続いた。1点リードの4回1死二塁。外崎もカウント1-2と追い込まれた。「追い込まれるまでは(走者を)かえす気持ち。あの場面は凡打でもいいから右に打とうと思った」。進塁打狙いで捉えたのは足元に沈むカーブ。右足を引きながらバットを合わせると、打球は右前で弾んだ。打者一巡の一挙5得点につなげ、試合の大勢が決まった。
ここまで1試合平均6得点。山川は言う。「打線が線になっているから、しっかり攻撃できている。4回はみんなで崩せた」。各自の仕事は打席の中だけではない。4回、一塁に出た外崎は2度のけん制の後、次打者メヒアの初球に二盗のフェイクを仕掛けた。足を警戒する左腕田嶋の視界にその動きが入り、投球はミットから大きくそれる暴投。好機拡大の伏線となった。外崎は「いつも二塁へ行くつもりでスタートを切っています」。チーム盗塁数は12球団トップタイの9。走る意識が重圧をかけ攻撃への好循環も生んでいる。
2人は三男の多和田から、登板日に必ず「先輩、援護頼みます」とお願いされているという。この日はそれぞれが、兄の役割を果たした。チームは開幕7連勝。見事なスタートダッシュを決めた。山川、外崎の打率は、ともに仲良く3割6分。好調な打線を富士大の長男&次男が支えている。【佐竹実】