ソフトバンクが苦しみながら今季初の2連勝で勝率を5割に戻した。5点リードの8回から継投に入ったが、森唯斗投手(26)が打ち込まれ2点差。9回は守護神デニス・サファテ投手(36)も逆転サヨナラ負けのピンチを背負ったが、何とか1失点で逃げ切った。セットアッパー岩崎翔投手(28)が右肘の違和感で登板を回避。急きょ石川柊太投手(26)をマウンドに送るなどドタバタ。勝つには勝ったが、日本一軍団が苦しい戦いを強いられている。
見守る誰もが固唾(かたず)をのんだ。9回、1点差に迫られなおも2死満塁。押し出しでも同点。一打出れば逆転サヨナラという絶体絶命の場面でサファテはペゲーロを打席に迎えた。フルカウントからファウル2球で粘られた9球目。「あの状況は、自分の持っているすべてを出すしかない。打たれたら仕方ないくらいの気持ち」。渾身(こんしん)の156キロストレートを高めに投げ込むと、ペゲーロのバットが空を切った。全球ストレートの力勝負でねじ伏せ「チームも勝てて、追いつかれずにアウトを3つ取ることができた。最低限の仕事ができました」と胸をなで下ろした。
1点リードの8回に4点を加え、その裏から2番手森がマウンドへ。盤石の勝ちパターンかと思われたが、少しずつ歯車が狂った。森が3点を失い2点差に迫られても、不動のセットアッパー岩崎が出てこない。工藤監督は「肘の感じが良くなかったので、今日はやめさせました」と説明。急きょ、準備もしていなかった石川をマウンドに送るほどだった。バタバタの状況で9回につないだがピシャリとはいかなかった。サファテは「今日は球もいっていなくて、状態が良くなかった」と苦しいマウンドになった。セーブ機会での黒星となっていれば、16年8月31日の西武戦以来2年ぶりだったが、最後に底力を見せつけた。
工藤監督もしびれる勝利に「よくそこで踏ん張ってくれた。ああいうところはさすがです」とたたえた。打者7人に35球を投じたサファテはさすがに疲れた様子だったが「明日は試合もない。バイクと交代浴で疲れを取るから、あさってからは大丈夫だよ」と頼もしい。バスに乗り込む藤本打撃コーチに「もっと打線が点を取ってくれればね」とチクリとジョークを飛ばす余裕も見せた。これでチームの勝率も5割に復帰。苦しみながらつかんだ今季初の2連勝で、一気に勢いに乗りたい。【山本大地】