<日本生命セ・パ交流戦:巨人4-5楽天>◇7日◇東京ドーム
降板した楽天岸はベンチでゼリーを食べていた。1点リードの9回。2番手ハーマンが先頭に四球を与え、無死一塁の状況でも表情には落ち着きさえ漂った。勝利を見届けると笑顔で仲間とハイタッチをかわした。8回4失点で5勝目。巨人ドラフト1位鍬原との投げ合いにも「そこはあんまり。気にならなかった」と貫禄勝ちだった。
格が違う。要所で選択した力勝負が有効で10奪三振。巨人の新4番・岡本には第2打席から3打席連続三振だった。初回こそ先頭から2者続けて初球がボールと精密機械らしからぬ入り。2回には2死一、二塁から坂本勇に先制の2点適時二塁打。4回には阿部に1発を許した。だが、そこで崩れない。「気持ちをリセットした。自分の中でイメージして」と修正した。
6回にはゲレーロから続くクリーンアップ相手に3者連続三振。その回、岡本から史上54人目の通算1500奪三振を記録した。
岸 自分を使ってくれた監督やコーチ、そして自分をリードしてきてくれた捕手の人に感謝してもしきれない。
プロ12年目。第一線で戦ってきた男だからこそ、この世界の厳しさが分かる。梨田監督も「あんなに細い体なのにね。よくやっている」と称賛。いぶし銀の岸が自身の記録とともにチームを交流戦初のカード勝ち越しに導いた。【栗田尚樹】