ロッテ平沢決めた!交流戦パ勝ち越しで2500万円

ロッテ対巨人 9回裏ロッテ1死二、三塁、サヨナラ打を放った平沢(手前左から3人目)はウオーターシャワーで祝福される(撮影・足立雅史)

<日本生命セ・パ交流戦:ロッテ2-1巨人>◇17日◇ZOZOマリン

 ロッテ平沢大河内野手(20)が交流戦最年少のサヨナラ打で、パ・リーグに栄誉をもたらした! 1-1の9回裏1死二、三塁。巨人カミネロから右前打を放ち、サヨナラ勝ちを決めた。この1勝で交流戦はパの9年連続勝ち越しが決定。パ6球団は賞金およびドラフト会議の指名順優先権もゲット。大きな一打となった。

 ビショビショになりながらも最高の笑顔が飛び出した。平沢は一塁を回ると、先輩たちからもみくちゃにされ、グラウンドに倒された。その上から容赦なくペットボトルの水が注がれた。「祝福の水? 初めてでしたし、いつもやる方だったのでうれしい」。交流戦史上最年少のサヨナラのヒーローは、初めてのサヨナラ打の喜びをかみしめた。

 迷わず振り抜いた。同点の9回裏1死二、三塁。1ストライクから甘く入ってきた138キロフォークを右前へ運んだ。お立ち台で「僕が決めるという気持ちで打席に立ちました。勝ちにつながる一打だったので本当に良かった」と話すとスタンドは歓声に包まれた。

 5月24日の日本ハム戦以来のスタメン出場。井口監督の「この何日か早出と居残り練習でバッティングしている姿を見て、非常に調子が良かった。今日は何とかやってくれると思った」という期待に応えた。地道に金森コーチとマンツーマンで下半身で打つ練習に取り組み、井口監督からは試合中も助言を受ける。「真っすぐに振り負けたくないという意識から、力の伝わるポイントで打ってなかった。どこで打てば1番力強い打球が打てるかベンチの後ろで話したりもします」(井口監督)。日ごろの努力が報われた。

 これでパ・リーグが9年連続の交流戦勝ち越しを決めた。パの6球団にドラフト会議の指名優先権と賞金(1位1000万円、2位500万円、3位400万円、4位300万円、5位200万円、6位100万円)が支払われる。加えてチームの交流戦勝ち越しも決定。関係者みんなをニンマリさせる平沢のサヨナラ打だった。【千葉修宏】

 ▼平沢がプロ入り初のサヨナラ打。平沢は20歳5カ月で、交流戦では、10年6月4日日本ハム戦の坂本勇(巨人)の21歳5カ月を抜き、最年少でのサヨナラ打となった。また20歳以下のサヨナラ打はロッテでは14年8月19日オリックス戦の田村(20歳3カ月)以来。