ソフトバンク13失点 工藤監督初の交流戦“V逸”

ソフトバンク対広島 1回に4失点しガックリベンチへ引き揚げる中田(撮影・栗木一考)

<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク4-13広島>◇17日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク工藤公康監督(55)が就任4年目で初めて交流戦最高勝率を逃した。この日は広島に今季ワーストの13失点で大敗した。工藤監督は「たくさんのファンが来てくれた中で、こんなゲームをしてしまい申し訳ない」と謝罪した。

 この日のチケットは完売で、満員の3万8530人で埋まった。鯉党でヤフオクドームの左半分が真っ赤に染まっていた。普段とは違う雰囲気の中、初回から先発中田がのみ込まれた。1点を先制され、6番バティスタには中堅左のスタンドへ9号3ランをたたき込まれた。中田は「右打者の内角をしっかり突けていたが、あそこだけひっかけて、一番バットに当たって打球が伸びるところに投げてしまった」と、失投を悔やんだ。

 通算100勝に王手をかけていた中田が6回途中で、まさかの8失点KO。序盤の失点で、広島先発の九里にのびのび投げさせてしまった。9回にデスパイネがこの日2本目の本塁打を放つなど意地を見せたが完敗だった。ヤクルトが交流戦勝率1位を決めたことを受け、工藤監督は「残念ではありますが、ケガ人も出た中で、交流戦で貯金を3つ作れた。残り1つあるので、全力で戦っていきたい」と、明日19日のヤクルト戦(神宮)での必勝を誓った。

 パ・リーグでもオリックスに抜かれ再び4位に転落した。「最後に勝っていることが何よりも大事。そこへ切り替えていく」。工藤監督は言葉に力を込めた。【石橋隆雄】