楽天、またまた終盤逆転 後半戦脅威の14戦12勝

オリックス対楽天 9回表楽天2死二塁、茂木の適時打で生還した田中(左)はナインに迎えられる(撮影・渦原淳)

<オリックス2-3楽天>◇2日◇京セラドーム大阪

 最下位楽天が5位オリックスに逆転勝ちを収め、1・5ゲーム差に迫った。同一カード全て逆転勝利という華麗な3連勝。後半戦が始まり、14戦で12勝2敗。驚くべきは、そのうち8勝が逆転での白星と、土壇場に強さを示す。平石監督代行も「本当に見事というか、根性ですね」とナインの活躍に最敬礼だった。

 まさに、最後の最後だった。1点を追う9回2死二塁。前日1日に左右両打席でアーチをマークした田中が、右翼線へ適時三塁打を放ち同点とした。楽天ベンチは一気に盛り上がり、次打者の茂木も続いた。決勝の適時打をセンター前にはじき返し、悲鳴に近い歓喜の声がベンチから響き渡った。茂木は「どの打順からも得点が入るイメージがあるし、負けていても、何か起こる気がする」と、言葉通りにミラクルを体現させてみせた。

 逆転の楽天だ。一時は「20」まで膨れあがった借金もついに「10」とした。今日3日は本拠地・楽天生命パークに戻り、4位ロッテとの3連戦。平石監督代行は「我々にとって、2つ勝つか、3つ勝つかは大きな違い。目の前の試合に勝つことだけを考えてやっていきたい」と、一戦必勝で勝ちに行く。【栗田尚樹】