東洋大・上茶谷「この夏覚えた」キレキレ新球カット

東洋大対立正大 力投する東洋大先発の上茶谷(撮影・横山健太)

<東都大学野球:東洋大4-3立正大>◇第1週第1日◇1日◇神宮

東都大学野球が開幕し、2季連続で開幕投手に指名された東洋大・上茶谷大河投手(4年=京都学園)が、プロ12球団の視察を受けながら、4連覇への道筋を作った。直球の最速は140キロ台中盤も「この夏に覚えた」というカットボールで的を絞らせなかった。4回まで6三振を奪いパーフェクト投球。5回に四球と2安打で2点を失ったが、7回3安打でまとめた。

カウントも空振りも取れた、130キロ台中盤のカットボールが有効だった。昨年の関西学生リーグで、62イニング連続無失点の記録を作った大阪ガス・阪本大樹投手(23=関西大)から握りを教わりオープン戦で投げてみた。「打者の反応を見て一発で使えると思った。自分はスライダーもフォークも速くない。中盤ぐらいの球速の変化球がほしかった」と抜群の器用さで習得。「今日使ってみて、引き出しが増えた以上の手応えがあった」と笑った。

今夏の大学日本代表でもクローザーとして活躍した甲斐野央投手(同=東洋大姫路)は8回に1失点したが、守護神の役割を果たした。春連敗した立正大に先勝。4連覇となれば、07年春~09年春に達成した5連覇以来。上茶谷は「春も開幕を勝って勢いに乗れた。このままリズムに乗っていけたら」と引き締めた。今日2回戦の先発は、同じくドラフト1位候補で最速153キロ右腕の梅津晃大投手(4年=仙台育英)が濃厚。勢いのまま突っ走る。【和田美保】