巨人西村が引退会見「自分の中で葛藤はありました」

今季限りでの引退を表明し、カメラに向かって手を振る巨人西村(撮影・鈴木みどり)

今季限りで現役を引退する巨人西村健太朗投手(33)が3日、都内の球団事務所で会見を開いた。

「私、西村健太朗は今シーズンを持ちまして引退することを決断しました。7月に肩を脱臼しまして、懸命なリハビリをしましたが、また投げられるか分からないということで引退を決意しました」

今季はプロ15年目で初の1軍登板なし。2軍で22試合に登板し、1勝2セーブ、防御率2・42の成績を残していた。7月10日のイースタン・リーグDeNA戦で登板直後に右肩脱臼を発症し緊急降板。懸命なリハビリに励んだが、現役最後のマウンドとなった。「脱臼した中から復帰した人がいない中で、自分の中で葛藤はありましたが、来季も投げられるか分からないので決断しました。ケガをしてしまった自分が悪いので」と悔しさをにじませた。

03年に広陵からドラフト2巡目で巨人に入団。先発、リリーフともにこなし、12年から守護神を任された。13年には42セーブで最多セーブのタイトルを獲得。原前監督の下で12年からのリーグ3連覇に貢献するなど、6度のリーグ優勝、2度の日本一を経験した。思い出の試合には「13年のリーグ優勝を決めた試合で9回をマシソン、山口(鉄)さんと1人1殺で優勝できたことは心に残っています」と話し「2人も絶対に抑えると思っていた。緊張していたけど、大歓声に支えられて三振で締められました」とファンの声に感謝の気持ちを示した。

今後については「引退したという実感がわいていないので、まだ考えていない。小学生の頃からずっと野球をやってきたので、少しゆっくりしたい」と話し、第2の人生へ歩みを進めた。