金子千尋が日本ハムと電撃交渉、近日中に入団可能性

オリックスを自由契約になった金子千尋

日本ハムがオリックスを自由契約になった金子千尋投手(35)と電撃交渉したことが3日、明らかになった。保留者名簿から外れ、自由契約選手として公示された2日に速攻アタックしたとみられる。条件提示も済ませ、来季のリーグ優勝へ必要な戦力と伝えた。交渉役の吉村浩ゼネラルマネジャー(GM=54)も手応えを感じており、近日中にも「日本ハム金子」が誕生する可能性が出てきた。

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日本ハムが通算120勝右腕の獲得へ、速攻を仕掛けていた。2日に自由契約選手となった金子と初交渉を終えていた。札幌市内の球団事務所で取材に応じた吉村GMは「交渉しています。会って話をしました。条件提示もしました」と明かした。具体的な契約条件や交渉場所などは伏せたが、獲得への強い意志をいち早く伝えた。

交渉の席では金子の本心にも触れた。同GMは「チームの方向性や活躍する場所を求めている。優勝に貢献できる、価値を発揮できる場所を探している」と感じたという。さらに、日本ハムの印象も好感触で「栗山監督の考え方やファイターズのチームカラー、野球観に共感する部分があると言っていた」という。金銭面で求められる条件もない。現時点で、相思相愛を感じるには十分な電撃交渉となったもようだ。

獲得に成功すれば、覇権奪回へ大きな戦力となる。今季は投手陣の整備に苦しんだ。シーズンを通して活躍したのは先発では上沢、中継ぎでは宮西や公文ら少数。10勝のマルティネスは来季去就が不透明だ。

2日に金子は「先発にこだわりはないっていうことを分かっていただけたら」と話していた。起用法に同GMは「いろんなことは考えている」と話したが、リーグ制覇を目指す上で重要な役割を担ってもらうことは確かだ。「金額優先ではないので決断が出るのは早いと思います。ボールは投げた。あとは本人」。誠意は尽くした。吉報を待つのみだ。【木下大輔】