佐藤隆太 阪神V何年でも待つけど…オーダー固めて

佐藤隆太は「1位になるまで何年でも待つ」と矢野阪神への期待を語った(撮影・村上久美子)

<拝啓、矢野様~各界の虎党が提言~>

日刊スポーツオフ企画の火曜日は「拝啓、矢野様」です。阪神ファンのタレントや各界の著名人が、新生矢野阪神に期待も込めて愛情たっぷりのエールを送ります。第1回は、東京育ちながら5歳から応援しているという俳優佐藤隆太(38)が登場。ABCテレビ「虎バン」のスペシャルナビゲーターを務め、今や「阪神が生活の一部」と言い切るほどの熱烈虎党です。【取材・構成=村上久美子】

矢野さん、個人的なつきあいがあるわけではないけど、お人柄っていうか、キャンプに行くと、気さくに声をかけていただく。チームの雰囲気も変わりそう。

▼ABCテレビ「虎バン」でスペシャルナビゲーターを務め、取材にも行く。東京生まれの東京育ち。だが、祖父の影響で阪神ファンになった。5歳のとき、85年の優勝を見て以来、ぶれない虎党だ。日大桜丘高時代は野球部で甲子園を目指した。

バース、掛布、岡田-から、真弓さん、新庄さん、亀山さん…。東京に圧倒的な存在の巨人があって、唯一、伝統の一戦で争えるチーム。かっこよかった。

▼選手の考えにも感銘。俳優業にも生きている。

八木裕さんが、どこだったかで「やめたいと思ったことは」と聞かれ、1度もないと即答され「失礼だ」と。「今ここにいるのに(辞めたいとは)他の人にも自分に対しても失礼だ」というような内容で。

僕たち役者も、やりたいと思っても、なかなかできない人が山ほどいるわけですよ。でも、ちょっと弱ってくると「おれ、向いてねえかな」とか、弱気なこと考えちゃうこともある。そういうとき、今でも思い出します。シンプルだけど、まさにその通り。

▼球団の公式動画配信サービス「虎テレ」も愛用。日々欠かさず見る。近年“イチ推し”鳥谷のストイックな姿勢にも影響される。

今は、誰よりも早く球場に入っているけど、大学時代は練習嫌いだった、と。プロに入って、これじゃいけないって。職人気質な選手は、大好き。僕、けっこうラフな人間だから。

▼仕事が重なると、セリフ覚えも「今日はいいか」と思うことはある。そんな夜、ニュースで鳥谷や、タイガース選手の活躍を見ると「いや、やんなきゃな」とスイッチが入る。

鳥谷さん、ここ数年、いろんなポジションを回って苦しかったと思う。でも、またショートに挑戦したいっていう話があった。完全復活してほしい。守備が好き。ボールのさばき方がきれい。見とれちゃう。好プレー集動画とか、しょっちゅう見てますよ。

▼今季終盤、鳥谷が遊撃を守った試合は、YouTubeで繰り返し見た。高山の再起、大山の爆発力にも期待する。

高山選手、僕は鍵じゃないかなって。将来的に首位打者をって期待してたし、新体制になって復活してくれたら。後半の大山君は半端じゃなかったけど、1年通してできたら…。矢野さんには「今年のタイガースはこれでいく」ってオーダーを固めてほしい。

捕手なら梅ちゃんは頼もしくなった。甲斐キャノンじゃないけど、けっこう(盗塁を)刺してましたよ。昔、新庄さんは、ひとつのプレーで流れを変えた。ファインプレーで試合が動き、次の攻撃で逆転する。あの満足感。守備から流れを変える。ゾクゾクする。やっぱり優勝を期待しちゃいますけど、何年でも待ちます。新体制の初年度ですし、3年、5年、平気です。

◆佐藤隆太(さとう・りゅうた)1980年(昭55)2月27日、東京生まれ。日大芸術学部卒業。99年、舞台「BOYS TIME」でデビュー。05年「ブース」で映画初主演。同年テレビ「海猿」レギュラー。08年「ROOKIES」で連続ドラマ初主演。舞台、CMでも活躍。映画「輪違屋糸里(わちがいやいとさと)」は15日から公開。来年もカンテレ60周年記念「BRIDGE はじまりは1995.1.17神戸」などに出演予定。ABCテレビ「虎バン」スペシャルナビゲーターも継続。3児の父。血液型A。身長180センチ。