吉田輝星の未来予想図、25歳結婚28歳でメジャー

「日本一の投手」と絵馬にプロ野球選手としての願いを込める吉田

日本ハムのドラフト1位、金足農・吉田輝星投手(17)のプロ野球人生がいよいよスタートする。大注目ルーキーが描く未来予想図を、お正月らしく「すごろく」風に再現。東京オリンピック(五輪)出場、結婚、メジャー挑戦など、平成最後の夏の甲子園を沸かせたヒーローが、今後の夢を壮大に語った。【取材・構成=山崎純一】

<吉田輝星すごろく スタート>

◆01年1月12日

秋田潟上市で誕生

◆天王小3年

野球を始める

◆天王中

軟式野球部

◆金足農入学

◆1年夏

ベンチ入り

◆3年夏

秋田県大会優勝

甲子園で旋風

全国準V

侍JAPAN経験

ドラフト1位で日本ハムに入団

 

◆18歳・1年目 プロ初勝利

「1年目にしてみたいと思います」。金足農のエースとして甲子園準V。抜群の人気を伴ってプロ入り。輝かしい第1歩をしるす。過去の日本ハム高卒新人投手では05年にダルビッシュ有が、13年に大谷翔平がいずれも6月に初勝利をマークし、その後野球界を代表する選手へと成長を遂げた。偉大な先輩たちの背中を追いかける。

◆19歳・2年目 東京五輪

「オリンピックを目指しているので」。誰もが憧れる自国開催、64年大会以来56年ぶりとなる東京五輪に出る。野球競技は08年北京以来3大会ぶり。日本は公開競技だった84年ロサンゼルス五輪で金メダルを獲得している。

◆20歳・3年目春 WBC出場

「本当に日の丸を背負いたいという思いが強い」。成人し、顔つき体つきともにプロ野球選手らしさが出てくる頃だ。

◆20歳・3年目秋 最多奪三振

「(自分は)けっこう三振が多いので、やっぱり最多勝もそうですが、最多奪三振を取りたいなと思います。先発ローテーションに入れば、その機会は十分あると思う。獲得できるようにしたい。球団のエースになりたいなと思います」。昨夏の甲子園では4試合連続2桁奪三振を記録しただけに、プロでも期待される。ちなみに高卒で同じ背番号18を背負った西武時代の松坂大輔は4度最多奪三振のタイトルに輝いた。

◆21歳・4年目 初開幕投手

「その年までに開幕投手になれればと思います」。東京五輪、WBC初出場とキャリアを重ね、初の大役に。

◆22歳・5年目 新球場で開幕投手

「新球場の開幕投手になれればと思う」。23年3月に北海道・北広島に開業予定の日本ハムの新球場で最初に投げる。11月23日に行われた新入団選手発表会見で「自分は5年後にしっかり、新しい球場の初めての試合で先発を任されるピッチャーになりたいです」と宣言済み。

◆23歳・6年目 最多勝

「新球場が出来てからというか、その後にはすぐに達成したいと思います」。過去、日本ハムで最多勝を獲得した投手は2リーグ制後8人おり、代表的なのは88年の西崎幸広と15年の大谷翔平で、いずれも15勝でタイトルに輝いた。

◆24歳・7年目 WBC連続出場

「東京五輪から引き続いて、大会ごとに全部選ばれるくらいの活躍をしたいです」と公言する男が侍ジャパンを再び世界の頂点へと導く。

◆25歳・8年目 結婚

「できれば、子どもにプロ野球選手として、全盛期というか活躍している姿を見せたいなと思うので。(20代のうちに?)そうですね…それか、自分が長く活躍するかですね。できれば(子どもに活躍を)見せたいので。(25歳くらいで?)まあ…(笑い)」。

◆26歳・9年目 第1子(長女)誕生

「きょうだいがいた方がやっぱり楽しい気がするので、きょうだいは作りたいなと思う。弟からすればお姉ちゃんがいた方がいいのかなと自分は思います」と一姫二太郎を望む。結婚の翌年、待望の第1子が誕生しパパとなる。

◆27歳・10年目 20勝・沢村賞

「20勝はなかなか出来ない記録なので、絶対に達成してみたいと思います。最低でも10年以内にはやりたいなと思います」。最高投手の称号ともいえる20勝に沢村賞。同時に獲得したことがある投手といえば13年、当時楽天に在籍し24勝0敗1セーブを挙げた現ヤンキースの田中将大がいる。その翌年にはポスティングシステムで海を渡った。

◆28歳・11年目 完全試合

「これは年を重ねて、自分の変化球の質が上がってきたり、その頃にはストレートの質もかなり上がってきて、投手として段々完成してきている時に、それに挑んでみたいなと思います」。これまで日本球界で完全試合を達成した投手は15人しかいない。

◆28歳・11年目オフ メジャー

「球界で活躍している人たちが行っているメジャーという舞台なので、自分も焦らずに、チーム自体も自分も日本一になった時に、挑戦してみたいなと思います。そして1年でも長くやりたいなと思います」。夢の続きはメジャーリーグの世界で…。

<ゴール。続きは米国で…>