阪神西、新年の誓い「1年間ケガせずに投げる」

今季の思いを色紙にしたため笑顔を見せる西(撮影・上田博志)

Vの使者が新年の誓いだ。オリックスからFAで新加入した阪神西勇輝投手(28)が、日刊スポーツのインタビューで今季に懸ける思いを語った。5度の2桁勝利を誇る安定感抜群の右腕は、虎1年目からシーズンフル回転を宣言。大歓声を受ける甲子園のマウンドに胸躍らせ、信条であるプラス思考で優勝を目指すと語った。【聞き手=桝井聡】

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-阪神入団の実感は

西 キャンプが近づいてくると、阪神タイガースの一員になれたんじゃないかなと思ってくる。一層気を引き締めてやっていきたい。

-阪神のイメージは

西 ファンが熱い、たくさんの人が見に来る、注目度が高い、結果を求められる。プロ野球選手だったらたくさんのプレッシャーの中でプレーすると思うんですけど。やりがいを感じるんじゃないかなって思います。

-小さい頃から甲子園があこがれの場所

西 高校野球でみんな目指すところでもありますので、そこを本拠地にするにあたって、しっかりその場所で自分が躍動できたらいいなと思います。

-阪神1年目はどんな活躍を

西 1年間ケガせずに投げる。ただそれだけです。ケガしないように。ケガするとフルに投げることはできないので、とにかくケガせずに。ケガに気をつけて自己管理をしたい。

-DH制がなくなり、投球のリズムが変わる

西 交流戦のときにやっぱりそれは思いました。(投手が打席に立つことで)切れ目ができやすいと思うので、ゲーム的には作りやすいんじゃないかなと。ただ、自分も打席に立ちますので、そのへんはしっかりやっていきたい。野球を楽しむということは変わらない。

-甲子園球場は

西 投げやすいですね。いいイメージしかない。

-大歓声も

西 敵チームで投げてましたけど、ヒット1本で二塁まで行ったら大歓声。すごいです。ピンチでないのにピンチみたいな。それが味方になるとなれば、いいんじゃないかなと思う。

-阪神VS巨人は伝統の一戦と言われる

西 昔から築き上げられてきた伝統。それを崩すことなく、しっかり自分が貢献できればと思う。

-自主トレ相手の巨人菅野との投げ合いも

西 やっぱり球界を代表するピッチャーなのでいいところも吸収したいですし、常に尊敬できる人。プラスに捉えながら。自主トレもそうですけど、シーズンを通して吸収できれば。(投げ合うことで)得るものも当然ある。

-開幕投手の意識

西 あんまり気にしてないです。1年間やる。それが大事です。

-チームは最下位からの逆襲を狙う

西 僕は1年目なのでね。みんなで底上げしてね、やればいいと思う。結果のスポーツなので、今年やればいい。それが大事。もう少しプラス思考に捉えて、考えてくれたらと記者の方には思います(笑い)。

-今季は開幕からヤクルト、巨人、広島と昨年Aクラスとの対戦が続く

西 基本的に(先の日程は)常にないです。パ・リーグでやってるときも。相手と野球するんじゃないので。自分のプレーをどれだけ出来るかと思ってます。1位の広島だから。最下位のチームだから、とか関係なく。

-やっぱり優勝

西 したいですね。優勝もそうですし、Aクラスは当たり前というチームになりたいと思います。

◆西勇輝(にし・ゆうき)1990年(平2)11月10日生まれ、三重県出身。菰野から08年ドラフト3位でオリックス入団。3年目の11年に頭角を現し初の10勝。12年10月8日、シーズン最終戦のソフトバンク戦でノーヒットノーラン達成。17年8月に打球直撃で左手骨折も、昨季は10勝を挙げて復活した。18年オフFAで阪神に移籍。推定年俸1億2000万円。181センチ、80キロ。右投げ右打ち。