日本一軍団は走る! ソフトバンクが宮崎キャンプ初日の1日、異例のメニューをこなした。午前中はボールやバットを一切使わず、ランニングなどの強化メニューにあてた。ケガのリスクを抑え、心肺機能を高める「新兵器」も導入した。「奪Sh!」を掲げる19年を猛ダッシュでスタートさせた。
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キャンプ初日の午前。メイン球場に選手は誰1人いない。異例の光景だ。ベテラン内川も、柳田も、ルーキー甲斐野も。年齢や立場は関係なく、全員がメイン球場から最も離れた多目的グラウンドに集まった。
走る。走る。工藤監督が昨年末に予告した通り、とにかく走った。バンデンハークら数人を除いて全員が600メートルダッシュを3本。若手や投手陣はさらに150メートルを10本、10メートルシャトルランを5往復5本。ひたすら走った。ベテランや足に不安のあるメンバーは、走る代わりに3つの「新兵器」でトレーニングした。
1つは自転車型の器具。もう1つは、ノルディックスキー距離のような動きをする「スキーエルゴメーター」。そしてボートをこぐような動きをする「ローイングエルゴメーター」だ。ラグビーのトップリーグ、ヤマハ発動機でも指導歴もある大塚潔コンディショニング担当は「今回のキャンプは基礎体力を高めることを目的にしている。でも走ることはケガのリスクも大きい」と説明。ランニングと同様の有酸素運動としての効果を得られ、着地による負担が少なくケガをしにくい機器を「走るキャンプ」に導入した。
600メートルダッシュとエルゴでのトレーニングをこなした柳田は「全部きつい」と悲鳴を上げながらも「体が資本なんでね。最高ですよ。しんどいけど、準備してきたので」。疲労からか午後のフリー打撃では55スイングで柵越えは11本。1年前の58スイングで14本より少なかった。それでも「疲れました。寝て起きて、体がどういう反応になるのか」と楽しそうに笑った。
2日目は負荷を落とし、3日目にはまた走り込む。第2クールまでは、このようなメニューが続く。工藤監督は「回復の力を1、2クール目で身につけてほしい。こういうことをしていれば、少々のことではケガをしない。1日目としてはいい1日になった」と満足顔。リーグV奪回と3年連続日本一のため、王者が手を緩めることなく19年をスタートさせた。【山本大地】
◆ソフトバンク内川(ランニングメニューに)「相当キツイと思っていたが、覚悟していたので。みんなが見ているから最後まで走ったけれど、自主トレなら(600メートル走の)2・2周目くらいから絶対に歩いていた」
◆ソフトバンク・ドラフト3位野村大樹内野手(18=早実、キャンプ初日から走り込み)「両足がめちゃつりました。打撃練習で全然下半身が使えなかった」
<ソフトバンク・キャンプ初日の動き>
9:55 グラウンドに選手集合。
10:00 ウオーミングアップ開始。
10:45 多目的グラウンドに移動。600メートルダッシュ×3本。
11:00 若手、投手陣は150メートル×10本。10メートルシャトルラン5往復×5セット。他の選手は「バイク」3000メートル、「スキーエルゴ」1000メートル、「ローイングエルゴ」1000メートル。
11:45 昼食。
12:45 初めてボールを触る。野手はキャッチボール。投手は投内連係など。
13:00 野手は3カ所ノック。
13:30 野手は打撃練習で初めてバットを触る。投手は順次ブルペン投球へ。
15:30 全体練習終了。個別練習へ。
18:00 最後の選手バスが球場を出発。初日終了。
<工藤政権のキャンプ初日>
◆15年 就任1年目の指揮官は昼食も食べずに9時間動きっぱなし。ケガ予防を重要視し、ウオーミングアップに80分を割いた。
◆16年 初日から35人がブルペン入り。B組(2軍)スタートの柳田がサブグラウンドでロングティーで柵越え101発。
◆17年 ドラフト1位の田中がブルペン投球を披露。新外国人ジェンセンもフリー打撃で場外弾を放つ。
◆18年 あいにくの雨スタートだったが、投手陣はA組(1軍)の全11人がブルペン投球。室内練習場では甲斐の打撃練習を王会長が密着指導した。