楽天卓丸は登録名も打法もサインも変革し開幕狙う

1日、昨季までのサイン(左)と今季の新サインを手に、開幕スタメン奪取を誓う楽天卓丸

<練習試合:楽天3-8日本ハム>◇20日◇沖縄・金武

楽天卓丸が登録名だけでなく、打撃フォームとサインも変革して定位置奪取に挑んでいる。

20日の日本ハムとの練習試合では7回2死二、三塁で代打出場。16年ドラフト1位の左腕・堀瑞輝(20)の変化球にタイミングが合わず3球三振に倒れたが、キャンプでは精力的にバットを振ってきた。「自分の長所はバッティングだと思っている。足を上げてタイミングを取る新しい形を試している。まだまだ向上していかないといけないが、順調にきている」と手応えをつかみつつある。

今季初の練習試合ロッテ戦では代打からの登場で、いきなり右前安打。盗塁も決め、快足でも存在感を示した。「去年までは体の力を使えていなかった。インパクトを強くして、前(フォロースルー)を大きくすることを徹底しています」。福島・聖光学院から14年育成1位で入団し、17年に支配下登録。昨年4月に代走で1軍初出場し、同18日ソフトバンク戦では9番左翼で初先発するなど27試合に出場。銀次内野手(30)らと沖縄で自主トレを行うなど、経験ある仲間からも収穫を得ている。

今季は三木谷浩史オーナー(53)の提案もあって、八百板卓丸から「卓丸」に登録名を変更した。「自分自身も気持ち新たにハツラツとできています。サインも新しくしました。会長の期待にも応えたい」。沖縄で新サインを手にした女性ファン(32)も「高校時代から応援していますが、どっちも特徴的でしたが呼びやすくなった。卓丸くんの名前が広まってほしい」と願った。

対外試合で2本塁打と好調なオコエ瑠偉(21)、ドラフト1位辰己涼介(22=立命大)ら若手外野手の競争は激しい。「開幕スタメンの座を奪いたい。負けたくない」。プロ5年目は勝負の年だ。【鎌田直秀】