中日ロメロ最速153キロで開幕急浮上 偵察隊警戒

中日対DeNA DeNA戦に登板したロメロは、鮮烈デビューで開幕戦候補に急浮上!(撮影・前岡正明)

<オープン戦:中日4-8DeNA>◇23日◇沖縄・北谷

中日新外国人エンニー・ロメロ投手(28=ロイヤルズ)が開幕投手に急浮上した。

23日のDeNAとのオープン戦(北谷)に3番手で登板。来日初の実戦登板で2回を1安打2奪三振の無失点に抑えた。

6回にマウンドに上がり、大和に右前打を許したが、得点を許さなかった。圧巻は7回だった。売り出し中の2年目神里を外角低めの直球で見逃し三振。中井を左飛に打ち取った。ドラフト2位伊藤裕も直球で空振り三振を奪った。「90%の出来だった」と言いながらも、最速153キロをマーク。上々のデビューとなった。

ガルシアの阪神移籍により、代役左腕として加入。この日の投球に他球団の偵察隊の表情は険しくなった。阪神嶋田スコアラーは「要警戒だね。ストライクゾーンの中で勝負ができている。ガルシアより球も速く、制球力がある」とうなった。巨人中里スコアラーも「他の投手がピリっとしなければ(開幕投手も)あるんじゃない」と予想した。

ロメロは、マイナー時代に2Aで1度、1Aで2度の開幕投手経験を持つ。「監督やコーチから言われたら、投げるよ」。来日から約1カ月。しょうゆラーメンを好んで食べるなど、日本の生活にも慣れてきた。開幕投手に関して、与田監督は「ロメロだけでなく、みんなにチャンスはある」と話すにとどめたが、左腕の投球は「リリースポイントが大きく崩れない。安心して見ていられる」と高く評価した。くしくもこの日の相手DeNAと開幕戦で戦う。新戦力ロメロが開幕マウンドに上がる可能性は十分にある。【伊東大介】