日本ハム宮西「痛みなく」65球、OP戦登板も視野

ブルペンで投球する日本ハム宮西(撮影・佐藤翔太)

鉄腕左腕の開幕ロードに、光が差した。日本ハム宮西尚生投手(33)が春季キャンプ最終日の25日、沖縄・国頭のブルペンで65球を投げた。昨年11月に手術した左肘の状態は一進一退だったが、この日は違和感なく投げきって不安も払拭(ふっしょく)。一時は不安視されたオープン戦登板が視野に入り、中継ぎ陣の大黒柱が笑顔でキャンプを打ち上げた。

   ◇   ◇   ◇

宮西が気持ちよさそうに、全身をフルに使って投げ込んだ。捕手を座らせた本格投球で65球。スタッフに左右の打席に立ってもらうなど実戦も想定した、熱投だった。「今日が一番良かった。肘の痛みもなかった。キャンプを通して、無理に投げずに、我慢しきれたことがよかった」。体のどこにも不安なく投げられた。12年目の春季キャンプは、開幕へ向けて手応えを得て打ち上げた。

キャンプイン後も左肘の状態は不安定だった。「肘に痛みがあったり張ったりして、体を全部使って投げきれなかった」。米アリゾナでもブルペンでは積極的に投げ込んできたが、昨年11月にメスを入れた患部は思い通りにならない。投げたがりな性格を抑え込んで、状態を確認しながらの日々。患部をかばうあまり、本来の投球フォームが崩れて背中に張りを抱えたこともあった。

「我慢やね」と自分に言い聞かせてきた中で、いつもの躍動的なフォームで、ストレスなく投げきれたのが、今キャンプ最後の投げ込みだった。「自分のフォーム、体も動いて自分の全部の筋肉を使って投げられた。そういう意味で大収穫」。一時は開幕前の実戦登板の青写真も描けなかった。「これならオープン戦でも投げられるのではないか」と一気に開幕へ向けての視界が開けた。

投球練習から一夜明ける26日の患部の状態が「最後のヤマ場」。良好ならば、豊富な経験値を元に状態を上げていくだけだ。実は、回復ペースは「思ったより時間がかかったけど、医者からは全然早いと言われている」という。前回、15年オフに左肘を手術した時は16年シーズンの開幕に間に合わなかった。「その時に比べたら、全然大丈夫」。鉄腕左腕が大きな手応えを手土産に、南国での調整を終えて北海道へ帰る。【木下大輔】

<19年宮西に期待の記録>

◆50試合登板 昨季までデビューから11年連続で達成している。中日を昨季限りで引退した岩瀬仁紀が持つ日本最長記録の15シーズン(99~13年)にまた一歩迫ることができるか。

◆通算登板 昨季まで629試合で歴代29位。仮に今季50試合登板で679まで伸ばすと歴代18位まで浮上。歴代17位の東尾修697に並ぶには68試合登板が必要。

◆オール救援 昨季、初登板からすべて救援で600試合登板達成は、11年藤田宗一、14年五十嵐亮太(ともにソフトバンク)に次ぎ3人目だった。今季、ヤクルト五十嵐の754に近づけるか。

◆ホールド(H)、ホールドポイント(HP) 昨季、巨人山口鉄也を抜き274H、325HPの日本記録を達成し、それぞれ294H、326HPまで更新している。今季は積み重ねるごとに日本最多記録の更新となる。