ロッテに11歳女子小学生が入団 スプラ2ドラフト

2球団競合した「5年☆組~あしんとらず学級~」の指名確定権引き当てたロッテ里崎智也氏(左から2人目)は笑顔で指名確定権を渡す。右からあしん選手、ほのか選手、ハル選手、raz選手

<NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン 2 ドラフト会議>◇3日◇東京ミッドタウン日比谷 BASE Q

ロッテに11歳の女子小学生が入団!? 日本野球機構(NPB)が主催する「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」のドラフト会議が3日、都内で開催された。全12球団が参加し、5月18、19日に開催される大会に向けて4人1組のチームを指名した。ロッテはDeNAと競合の結果、女子小学生2人が在籍する「5年☆組~あしんとらず学級~」を獲得。「スプラトゥーン甲子園」で連覇を達成した「GGBOYZ」は3球団競合の抽選でソフトバンクの指名が確定した。

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eスポーツならではの光景が広がった。抽選の末、ロッテのドラフト1位に決まった女子小学生2人を含む4人組「5年☆組~あしんとらず学級~」が、まばゆいフラッシュを浴びた。リーダーのraz(19)ほのか(11)ハル(11)あしん(22)の4人は「選ばれるかどうか不安だった」と声をそろえた。NPB×ゲームの試みは「パワプロ」に続き2度目。初の女性選手の参戦にとどまらず、女子小学生が球団の看板を背負うことになった。

年齢も性別も関係なし。eスポーツの理念を体現するチームだ。全員がゲーミングチームの「忍ism」に所属。小学生のハル、ほのかは放課後の塾通い、社会人のrazは仕事、大学生のあしんは学業の合間を縫って練習を重ねてきた。小学生2人の睡眠時間を確保するため遅くまでゲームをやりこめないハンディはあるが、razは「スポーツは男女別が多いが、ゲームは性別が関係なく平等」と、コンビネーションを武器に日本一を目指す。

当たりくじを引き当てたロッテのスペシャルアドバイザー里崎智也氏(42=日刊スポーツ評論家)は「型にはまらず、果てしない可能性を秘めたチームになってほしい」と若い力に期待する。他チームと比べて全国大会での実績は乏しいものの、今大会最年少の2人を中心に本家さながらの下克上を起こす。【島根純】

◆「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」 任天堂から発売中の対戦型シューティングアクションゲームを使用し、5月18、19日に行われる大会。プレーヤーは「イカ」と「人間の姿」を操作。イカが墨を吐くようにさまざまな道具を使い分けて、街中にインクを塗り合う。「ナワバリバトル」と呼ばれる4対4のチーム戦で、一定時間内に塗った面積の広さを競う。愛称は「スプラ」。