ロッテ永野が広場恐怖症を公表、大学時代から発症

ロッテ対ヤクルト ロッテ5番手で登板し力投する永野(撮影・滝沢徹郎)

ロッテの2年目左腕、永野将司投手(26)が12日、公共交通機関や閉ざされた空間で不安を感じる「広場恐怖症」を患っていることを公表した。

ZOZOマリンでヤクルトとのオープン戦に登板後「大学時代から本格的に乗り物に乗れなくなって、病院で診断を受けた。病院に通いながら治療していきたい」と話した。

飛行機や新幹線などに長時間乗ると動悸(どうき)を引き起こし、社会人のホンダ時代に診断を受けた。「体調不良」として2月の石垣島キャンプに参加できなかったのもそのため。昨年は薬を服用し、少しでも飛行時間を短くするため大阪から石垣島へ渡ったが、本来のパフォーマンスを発揮できなかった。そこで薬に頼らず、通院して治療を続けることを決断。今年もチーム本隊よりも先に出発し、大阪から空路で移動する予定だったが「2日連続で(飛行機に)チャレンジしたんですけど、去年より症状が悪化して乗れなかった」と明かした。

球団も症状を理解した上でドラフト指名し、克服を後押ししていく方針。すべての乗り物に乗れないわけではなく、新幹線ならこだま、バスなら高速に乗らず「すぐに(外に)出られる」状況なら移動できる。パ・リーグの遠征なら仙台までは問題ない。

この日の試合は5番手で1回を1安打無失点に抑えた。左で150キロ投げられる投手は必ず1軍の戦力になる。「まずは近場から。徐々に行けるようにしていきたい」と前を向いた。

◆永野将司(ながの・しょうじ)1993年(平5)3月2日生まれ、大分県出身。日出暘谷から九州国際大に進学。4年時に左肘のトミー・ジョン手術を受け、社会人野球ホンダに1年遅れで入社。17年ドラフト6位でロッテ入団。181センチ、82キロ。左投げ左打ち