V3王者を倒すべく腹を決めた。巨人菅野智之投手(29)が29日の開幕広島戦(マツダスタジアム)で自身5度目の開幕マウンドに上がる。ビジターでの大役は初だが、球団では堀内恒夫、桑田真澄と「背番号18」のビジター開幕投手は過去負けなし(2勝1分け)。昨季CSファーストステージ・ヤクルト戦でノーヒットノーランの無双投球でシーズンを締めたエースが平成最後の開幕戦に臨む。
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開幕までちょうど24時間に差し掛かったころ。菅野が薄暮に照明が重なる敵地で最終調整を終えた。グラウンドから引き揚げ、その足で待ち受ける報道陣の前に立った。「やるべきことはやってきた。いろんなものをしっかりと背負った中でマウンドに上がり、ゼロに抑える」。自認する役割を端的に表現した。
今のチームのみならず伝統を背負いマウンドに立つ。今季から背番号18に変更。昭和から平成にわたり、時代を先行してきた大エースの系譜をしっかりと受け止め「初めて敵地での開幕になる。周りの期待、託してくれている思い、求められていることはゼロに抑えることと勝利」と重ねた。
エースナンバーを吉兆のデータが後押しする。背番号18で敵地の開幕投手を務めたのは2リーグ制以降72、76年の堀内恒夫と98年桑田真澄の2人だけ。2勝1分けの負けなしで76年の堀内は26勝9敗で最多勝。98年の桑田も16勝5敗で最高勝率だった。2年連続沢村賞に選出された菅野も決して劣らない。「経験は間違いなくある。自分に期待し過ぎても裏切られることもあるけど、冷静な自分と熱い自分がいる」と心中の一端をさらけ出した。
ただ、待ち受けるマウンドは難敵が立ちはだかる。相手先発は昨季最多勝を分け合った大瀬良。公私で親しかった長野も敵陣に加わった。V3王者広島とのオープニングゲームに「大地はいい投手。去年もたくさん投げ合った。お互いに意識した中でいい試合とは言わず、絶対に勝ちたい」となぎ倒しにいく。
昨季10月の史上初のCSノーヒットノーランから166日で迎える開幕マウンド。「もう忘れましたよ。それよりも去年の開幕でつまずいた教訓がある。慎重に調整を進めてきた。やり残した感はない。腹をくくって投げるだけだと思えている」と締めた。赤ヘルを沈める覚悟と自信が菅野にはある。【為田聡史】