プロ野球が開幕! 野球好き歌手の河野万里奈が開幕3連戦(18試合)の中から「8大ニュース」をチョイスした。
【1位:さあ君がヒーローだ、鳥谷敬】
<阪神2-1ヤクルト>◇29日◇京セラドーム
『鋭いスイング魅せてくれ さあ君がヒーローだ』の応援歌に偽りなし。2019年タイガース最初のお立ち台には、鳥谷敬。たった1度の打席でつかんだ。16年目にして初めて開幕スタメンを外れ、迎えた初打席は延長11回裏同点の場面。バイオリンの音色のように美しく上品な打球は、ライトの頭上を越えてもう少しでホームランの三塁打。サヨナラ勝利の種をまいた。試合終了後に坂本選手らがシャワーを浴びせようと追いかけるが、鳥谷様の足が速くてほぼ水が掛かっていなかったのも微笑ましかった。何より驚いたのは、鳥谷様の塁上でのガッツポーズ、笑顔、ヒーローインタビュー承諾。何かが変わった。この不死鳥はまだ進化を続けていると確信した。わたしは、鳥谷様を「代打の神様」と呼びたくはない。正遊撃手奪還への一歩として、この日を刻みたい。これを書きながらまた涙が溢れてきた。
【2位:消えたアサマックス】
<日本ハム7-3オリックス>◇29日◇札幌ドーム
3回表先頭の吉田正選手(オリックス)を迎えたとき、日本ハムの三塁手・アサマックス(浅間選手)が消えた。いない。…いた! 一、二塁間の後方、ライトの前方に! 右方向の打球が多い吉田正選手を抑えるための、大胆な「正尚シフト」には驚いた。オープン戦のDeNA戦でも、アサマックスは消えた。「筒香シフト」としてレフトの定位置付近にいたのだ。今後も「球が飛ぶ位置」のデータをもとに、さまざまな専用シフトを採用していくという栗山監督。ドラフトでも試合でもロマンある采配を魅せる日本ハムの注目度が増した一幕だった。
【3位:大瀬良大地から丸佳浩への声なき「ありがとう」】
<広島5-0巨人>◇29日◇マツダスタジアム
奇しくも開幕カードは巨人vs.広島。丸選手にとってはいきなりの古巣戦となった。やはりマツダスタジアムで丸選手の巨人ユニホーム姿を見るのにはまだ違和感がある。そしてちょっぴり失恋したような切なさも残る…のは、わたしだけではないはずだ。そんな想いを吹っ切ってくれたのが、初めての開幕投手を任された大瀬良投手だった。圧巻の投球で丸選手から4打席連続奪三振。たった数カ月前までチームメートとしてお世話になっていた先輩への恩返しは「抑えること」だと思ったという大瀬良投手。悔しそうではあるがそれだけではないような丸選手の苦笑い、地鳴りのようなカープファンの歓声は、一つのコイの区切りを思わせた。
【4位:4番打者によるアーチ祭!】
開幕カードから4番打者たちのバットが咆哮を上げた。「満塁ホームラン」。そう簡単にそのシチュエーションにはならないし、容易に打てるものではない。それが、この3連戦ですでに3本も飛び出した。開幕戦は、山川穂高選手(西武)の同点満塁弾(対ソフトバンク8回表)。中田翔選手(日本ハム)のサヨナラ満塁弾。(対オリックス10回裏)。満塁ではないが、筒香嘉智選手(DeNA)からは勝利を決定づける3ラン(対中日8回裏)。そして開幕第2戦は、柳田悠岐選手(ソフトバンク)から逆転満塁弾(対西武4回裏)。頭がクラクラするほど超人的な4番がひしめく今季の戦いに、期待が膨らむばかりだ。ちなみに、いつも中田選手にイジられている石川亮選手(日本ハム)がここぞとばかりに最前でホームイン待機→水を浴びせていたのがとても愛おしかったので、満塁弾のドラマの一部として記しておく。
【5位:ロンロン待望の来日初打点&初お立ち台!】
<日本ハム3-1オリックス>◇31日◇札幌ドーム
台湾で2度の打率4割超をマークし、今年日本ハムに加入したロンロンこと王柏融選手。日本の投手にまだ戸惑いがあるのか、苦しいカウントに追い込まれ、打たされる打席が続いた。開幕戦のサヨナラ勝利を祝福する輪の中のロンロンは、どこか浮かない表情にも映った(河野調べ)。しかし第2戦では来日初ヒット! 第3戦では初打点を記録し、ヒーローインタビューデビュー! レフトとショートの間にポテンと落ちるヒットではあったが、何はともあれ一つ結果が残って良かった。塁上での苦笑にはそんな安堵が感じられた。お立ち台での第一声は、緊張気味に「シェイシェイ」! バットの出方も、笑った時の口角の上がり方も、とても綺麗で一点の曇りなし。野球入門中の皆さんにもぜひ注目してほしくてランクイン。
【6位:山井vs京山の20歳差対決!】
<DeNA1-9中日>◇30日◇横浜
開幕第2戦の中日-DeNAは、山井大介投手(中日)と京山将弥投手(DeNA)の投げ合いとなった。山井投手はチーム最年長の40歳。京山投手はプロ入り3年目の20歳。ふたりの年齢差、実に20歳! この日は山井投手の好投、中日打線の猛攻に軍配があがったが、ベテランの風格、若さの輝き、どちらも感じられるこの対決にはロマンがあった。与田監督(中日)にとっても嬉しい初勝利となった。
【7位:レアード、毎日寿司を握る】
今季からロッテに移籍したレアード選手はお寿司が大好き。日本ハム時代からホームランを打つたびに寿司を握るポーズを取り、そのパフォーマンスごと愛されてきた。そんなレアード選手、この3連戦で一日一善ならぬ「一日一貫」。毎日1本ずつホームランを打っている。果たして今年はいくつの寿司を握る(ホームランを打つ)のか…楽しみだ!
【8位:いざゆく☆若鷹ピッチャーズ】
ソフトバンク投手陣が、水をはじくフレッシュな活躍を魅せた。開幕戦(対西武)の10回表、ドラフト1位の甲斐野央投手が6番手として登板し、2回5奪三振無失点でルーキー一番乗りの勝利を挙げた。第2戦目のお立ち台には川原弘之投手。つい数日前に支配下登録されたばかりの投手だ。ケガで育成契約移行から4年目を迎えようとしていた中で、2142日ぶりの1軍登板。プロ初ホールドを記録した。第3戦は侍ジャパン日本代表にも選ばれた高橋礼投手。芸術的なアンダースローでありながらパワフルな投球、ピッチャー返しの華麗な処理も魅せて、強力山賊打線を相手に6回1失点の好投。2年目で待望のプロ初勝利! それぞれの「これまで」と「これから」を感じさせる3試合だった。
【河野万里奈(かわの・まりな)】
5月21日生まれ、福岡県出身の歌手。関西学院大出身。物心がついた頃から、夏休みは兵庫・尼崎市の祖母宅に行き、家族で甲子園球場に通っていた。選手にドはまりした最も古い記憶は、04年の佐野恵太選手(東海大甲府高)。中学時代、多感な時期の女子たちとのコミュニケーションに苦しんでいた時に、鳥谷敬(阪神)の存在を知る。言葉でなく背中で語る姿に救われて以来、「鳥谷様」と呼ぶほどに崇拝。自称「鳥谷チルドレン」。甲子園から応援していた選手が各球団に散っていくため、特定の球団を応援することができない。「NPB箱推し(全体を応援している、の意)」で、現在は週1のペースで各地の球場に足を運んでいる。
2010年、「第4回アニソングランプリ」で応募者総数1万189組の中からグランプリを獲得し、翌年アニメ『Aチャンネル』のOP曲「Morning Arch」でデビュー。作詞作曲、ライブパフォーマンスのインスピレーションは9割野球選手から受けている。SNSの投稿内容の割合は、歌:野球=2:8。とにかく脳内が野球に支配されている。ライブ中のMCでも野球トークを繰り広げるため、共演者や音楽ファンをしばしば困惑させるほど。選手への愛しさ余って勝手に応援歌を作りSNSに投稿しており、昨年は西武ライオンズの山賊打線をテーマにした曲「ライオンズアラート」がややバズって喜んだ。選手の登場曲を担当することが夢の一つ。いつか鳥谷様に、ここまで育ててくださったことのお礼を言うことも夢の一つ。148センチ、右投げ右打ち。
2019年5月、テイチクインペリアルレコードより再メジャーデビューが決定。
5月15日にニューシングル『真人間入門』リリース。5月19日にワンマンライブ開催。