金足農・佐々木が日体大入学 監督で聖地帰還が目標

日体大の入学式でライオン像と記念写真に写真に納まる金足農前主将・佐々木(撮影・鎌田直秀)

昨夏に金足農(秋田)を主将として甲子園準優勝に導いた佐々木大夢外野手(18)が3日、進学した日体大の入学式に参加した。東京・世田谷キャンパスで紺のスーツ姿を披露。「部活動では個人的には1軍で活躍。学業でも、教職がとれるように勉強したい。将来的には監督として甲子園の舞台で結果も出したい」。体育教師として甲子園に帰ることを目標に掲げた。

1年冬にバセドー病を発症し、指導者への道を決意した。一時は卒業後はマネジャーなどへの転向も検討したが、「2番左翼」として秋田大会から甲子園決勝まで全11試合を戦い抜いたことも自信に。「病気になったことで視野も幅広くなったし、支える役割の大切も実感できた。大学で選手を続けることで、さらに知識や理解力も増える」。首都1部の強豪野球部への合流も心待ちにした。金足農・中泉一豊監督(46)にも敬意を表した上で、理想の監督像に日大三・小倉全由監督(61)を挙げた。「部員が100人を超えようとも、全員の将来の面倒を見て指導されていると知った。そんな監督になりたい」。昨夏の甲子園準決勝で対戦した敵将の背中も追う。

入学式では女子柔道52キロ級世界選手権女王の阿部詩(18)が新入生代表あいさつ。同大助手でピョンチャン・オリンピック(平昌五輪)女子スピードスケート金メダリスト高木美帆(24)からは歓迎の言葉が贈られた。佐々木も「世界一の方たちと一緒なんてすごい」。日本ハム吉田輝星(18)と切磋琢磨(せっさたくま)してきた努力家が、興奮気味に新たなスタートをきった。【鎌田直秀】