工藤監督「次に期待」満弾被弾の東浜に変わらぬ信頼

ロッテ対ソフトバンク 5回の登板を終えベンチに戻るソフトバンク東浜(撮影・中島郁夫)

<ロッテ6-0ソフトバンク>◇16日◇ZOZOマリン

ソフトバンクが得意の空中戦で敗れ、最下位ロッテに痛い1敗を喫した。

先発東浜巨投手(28)が誤算だった。3回2死満塁で、5番レアードに対し、カットボールが甘く入った。バックスクリーン左へライナーで運ばれ、満塁アーチを浴びた。満塁弾は3年ぶり通算3本目。それよりも連続四球で満塁のピンチを招いたことを猛省した。「一番やってはいけないことをした。あの回だけ慎重になってしまった」と悔やんだ。

6回には角中にも今季新設されたホームランラグーンに4号ソロを許した。東浜は「本塁打には変わりがない」と言い訳はしなかったが、球場全体が狭くなり打者有利となったZOZOマリンの洗礼を浴びた。

この試合前まで両チームはリーグトップの21本塁打で並んでいた。内訳を見れば、嫌なデータが潜んでいた。今季ソフトバンク投手陣の被本塁打はこの日を含め14本、そのうち9本がロッテ戦だ。工藤監督は6回6失点の東浜について「低めを意識し過ぎたのかな。四球はもったいないところもあるが、勝負に行ってのことだから。またいいコンディションをつくってもらって。次に期待したい」と変わらぬ信頼を見せた。

開幕からパ5球団との対戦が一巡した15日。投手陣が夜に集まり、焼き肉を食べて英気を養った。昨年限りで摂津や五十嵐らベテランが去り、今季は1軍に新人が3選手加わるなど若い投手陣でここまで首位争いを演じている。打線がロッテ涌井に2安打に抑え込まれ今季初の完封負けを食らったが、「切り替えて行きましょう」という工藤監督の表情は、すでに次戦に向かっていた。【石橋隆雄】