西武本田圭佑が浅村逆転弾で力尽き…故郷に錦飾れず

楽天対西武 5回裏楽天2死一、二塁、浅村に逆転の右越え3点本塁打を浴びた本田(撮影・林敏行)

<楽天-西武>◇17日◇楽天生命パーク

西武本田圭佑投手(26)が凱旋(がいせん)登板で、白星を勝ち取ることはできなかった。

1回、四球で走者を出すも、昨年までの同僚・浅村をカーブで惑わし投ゴロで併殺に打ち取った。2回には2死から再び四球も、捕手・森が盗塁を阻止。3回にも先頭オコエに二塁打を許すも、飛び出した走者を誘い出し、挟殺プレー(記録は盗塁死)で仕留めた。4回に2点を許すも、粘りの投球を地元で披露した。

22年間過ごした仙台で、1軍マウンドに上がることが目標だった。「甲子園を目指していた時に使っていた球場。懐かしい。友達や恩師に仙台で見たいと言われていた。プロに入ってから、ずっと投げたいと思ってやってきた」。プロ4年目で念願がかなった。前回4日ロッテ戦でプロ初勝利を挙げた。開幕前から離脱者続出により、窮地に陥った先発投手陣。開幕ローテ6人目として役割を果たした信頼が、呼び込んだ凱旋(がいせん)登板だった。

勝利投手の権利を得るまで、あとアウト1つとなった5回2死一、二塁の場面。球数は100を超えていた。浅村の3度目の打席。直球にチェンジアップを交えた配球でフルカウントとし、わずかに残った力を込めて投げ込んだ8球目が、高めに浮いた。完全にとらえられ、左中間スタンドへ逆転3ラン。「地元で投げたかった思いが強いが、平常心を持ってやりたい」と臨んだが、109球目で力尽きた。【栗田成芳】