吉田輝星無四球に手応え、戸田の土手に3倍のファン

イースタン・リーグ ヤクルト対日本ハム 先発した日本ハム吉田輝(撮影・山崎純一)

<イースタン・リーグ:ヤクルト2-0日本ハム>◇21日◇戸田

納得の表情を見せた。日本ハム吉田輝星投手(18)が21日、イースタン・リーグのヤクルト戦(戸田)に先発し、3回を39球、5安打1失点にまとめた。

最速は147キロ。2三振を奪う一方、実戦登板7試合目で初めて無四球で終え、手応えもつかんだ。次回登板は29日の同リーグDeNA戦(鎌ケ谷)が予定されている。

    ◇    ◇    ◇

吉田輝は自ら掲げた目標をクリアした。「直球で押して、打ち取れるようにということと、四球を出さないこと。どっちもしっかり出来たので良かった」。3回5安打1失点。実戦登板7試合目で、初めて無四球でマウンドを降りた。

前回登板の13日イースタン・リーグのロッテ戦は、変化球に頼る逃げ腰で3回4四球。この日は2回1死一、二塁でヤクルト古賀に右前適時打は許したが、走者を背負っても直球主体の真っ向勝負は崩さなかった。最速は147キロ。「カウントを取りにいく時は、(球が)コーナーにいっていて良かった」。失点はしたが、手応えも多かった。

試合開始の約1時間前には269席ある有料席が完売。ヤクルト関係者によると、三塁側後方の土手にも「普段の3倍」近いファンが駆けつけていた。初めて投げる河川敷、戸田のマウンド。だが慣れない環境にも、吉田は「全然大丈夫でした」。荒木2軍監督兼投手コーチは「だいぶ力が出せるようになってきたと思う。でもまだこんなもんじゃない。テレビで見ていた(昨夏甲子園のような)球を早く見たい」と期待を込めた。

次回登板は29日の同リーグ、DeNA戦(鎌ケ谷)の予定。「試合を重ねるごとに良くなってきていると思う。あとは直球の勢いが自分の中で少し物足りない。そこがよくなれば自分のスタイルになるのかなと思う」。1軍マウンドへ、さらに加速していく。【山崎純一】