国学院大が平成元年の雪辱 鎌仲が人生初サヨナラ弾

亜細亜大対国学院大 9回裏国学院大無死、サヨナラ本塁打を放つ鎌仲(撮影・大野祥一)

<東都大学野球:国学院大1-0亜大>◇第3週第1日◇1日◇神宮

令和最初のウイニングボールは、国学院大が手にした。0-0の9回先頭で4番鎌仲純平外野手(4年=北海)がサヨナラ本塁打を放ち、亜大に先勝した。

平成最初のリーグ戦開幕日も亜大と対戦し、その時は1-2で惜敗。30年前の雪辱を果たした。東洋大は村上頌樹投手(3年=智弁学園)が2試合連続完封で駒大に先勝。第3試合の立正大-中大1回戦は天候悪化が見込まれたため、開始前に中止。2日に順延された。

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時代をまたぐ雪辱弾だ。9回先頭、鎌仲は「直球に絞ってました」。それまで、3打席凡退。亜大・内間の直球に、2つの空振り三振を喫していた。フルカウントとなり、同じ球が来ると読み切った。142キロを捉え、詰まりながらも右越えの1発。「投手が、すごく頑張っていた。気合入れて振っていこうと。ホームランは、たまたまです」と、人生初というサヨナラアーチを控えめに喜んだ。

新時代最初の勝利に、鳥山泰孝監督(43)は「記念すべき1勝。うちは持ってますね。こういうタイミングも勝負の世界では大事」と喜んだ。平成元年春季リーグ戦開幕となった89年4月4日。その時も亜大と戦い、延長11回1-2で敗れた。30年前の雪辱は、たゆまぬ努力の成果でもあった。鎌仲は、ここまで5試合で打率2割5分と低迷。この日も誰よりも早くグラウンドに出て、入念に準備した。4番の姿勢に、鳥山監督は「焦りはあったと思う。見事」とねぎらった。

前カードの東洋大戦は4回戦までもつれ、勝ち点を落とした。令和初代王者となるためには、もう落としたくない。鎌仲は「ここから、亜大は強い。帰って準備します」と気を引き締めた。【古川真弥】

◆鎌仲純平(かまなか・じゅんぺい)1997年(平9)8月6日、北海道・旭川市生まれ。旭川北稜シニアから、北海で主将。3年夏の甲子園では、1回戦の鹿児島実戦で誕生日に大会1号2ランを放った。高校通算15本塁打。国学院大では3年春からレギュラー。昨季まで通算35安打、3本塁打。177センチ、87キロ。右投げ左打ち。