<巨人5-1中日>◇1日◇東京ドーム
平成に続き、巨人の生え抜きスターが令和のメモリアル弾をたたき込んだ。キャプテン坂本勇人内野手(30)が、2回1死から「令和1号」となる8号ソロを放ち、歴史的勝利に貢献した。
「平成1号」を放った原辰徳監督(60)に続く、新元号のプロ野球1号。先発の菅野智之投手(29)は10奪三振1失点で、令和初完投を飾った。初勝利、初打点、初盗塁…と記録ずくめの白星で首位を守り、新時代をスタートした。
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113キロの緩いカーブに、小刻みに2度左足を上げ下げしてタイミングをはかった。2回1死の初球。坂本勇がバットを背中に巻きつけるように強く振った打球が、左中間スタンドに飛び込んだ。
午後2時30分。大歓声の中でベースを1周したが、まだ半信半疑だった。「令和1号なのかなと思いながら走りました。他球場の結果を知らないので」と確信は持てなかった。89年に原監督が「平成1号」を放ったのは、前日にニュースを見て知っていた。それだけに、試合後お立ち台に立つと「僕が令和で打ててうれしいです」とかみしめた。
「平成1号」の原監督から「令和1号」の坂本勇へ。でき過ぎのようなストーリーで巨人の新時代が始まった。原監督は「私よりはるかに素晴らしい選手。打つべく選手が打った」と言った。18歳で入団した07年から監督、選手として歩みをともにし、2年目にはレギュラーに抜てきした。「弱音をはかない、へこたれない、常に前向き。いろいろな野球人を知ってますが、その部分は最上級。ずぬけている」と評する。
30歳になった今季も開幕から27試合連続出塁を続け、時代をまたいで11試合連続安打をマークする。試合の中でも投球に合わせて左足の上げ幅を調整するなど、柔軟に対応。メモリアル弾を喜ぶより、8回1死二、三塁の三塁ゴロに「そっちの方がイライラする」と貪欲だ。
そんなキャプテンに、指揮官は「尊敬に値するぐらい非常に大きくなっている」と賛辞を送った。試合開始の14時間前、平成から令和に変わった瞬間にパッと目が覚めた。神棚に静かに手を合わて必勝を期した。「(阿部)慎之助も素晴らしいリーダーでしたが(坂本勇は)関西弁を多用しながら。関東風の慎之助から、やや関西風に」とベンチの雰囲気も明るくする。新時代の幕開けにふさわしいメモリアルアーチで快勝し、首位もがっちりキープした。【前田祐輔】