ソフトバンク苦し令和幕開け ベンチ大慌て打線沈黙

ソフトバンク対楽天 2回表楽天無死一塁、ゼラス・ウィーラーに頭部に死球を与え危険球退場となる武田(撮影・栗木一考)

<ソフトバンク0-9楽天>◇1日◇ヤフオクドーム

ソフトバンクの新時代は波乱の幕開けとなった。先発した武田翔太投手(26)の思わぬ「令和初」から試合が動き、今季ワースト9失点で4度目の0封負けを喫した。

2回表無死一塁、武田の投球がすっぽ抜け、楽天ウィーラーのヘルメットのつばに当たる死球。午後6時21分、わずか26球で令和最初の危険球退場を宣告され、深々と頭を下げてベンチへ消えた。

「インコースに厳しく投げなければ、という気持ちが強くなりすぎてしまい、ボールが抜けてしまいました。ウィーラー選手に本当に申し訳ない。早い回で降板することになってしまい、チームにも申し訳ない」

ブルペンではまだ誰も準備しておらず、ベンチも大あわて。急きょ川原に肩を作らせ、マウンドへ送り込んだが流れは立ちきることができなかった。ブラッシュ、オコエの適時打でこの回3点を先制されると、3回にも2点、7回に4点を追加され、打線も沈黙し今季ワーストの大敗だ。2位楽天には0・5差に迫られ、工藤監督は「投手はここまで頑張ってくれている。打たれることもある。今日の試合は終わったんで常に前を向いて。明日です」と絞り出すように話した。

新元号初日の指揮官は、早朝からファーム施設で柳田らリハビリ中の選手の状況を確認するなど精力的に動いた。故障者の多い中、あらためてチーム一丸の戦いを誓っていたが、重苦しい1日となった。【山本大地】