清宮復活弾「野球界の中心にいたい」村上の活躍刺激

イースタン・リーグ DeNA対日本ハム 5回表日本ハム無死で右越えソロ本塁打を放つ日本ハム清宮(撮影・山崎純一)

<イースタン・リーグ:DeNA4-5日本ハム>◇19日◇バッティングパレス相石ひらつか

待望の1発が飛び出した。右手有鉤(ゆうこう)骨骨折から完全復活を目指す日本ハム清宮幸太郎内野手(19)が、実戦復帰後初アーチをマークした。

「3番DH」で先発フル出場した19日のイースタン・リーグDeNA戦(バッティングパレス相石スタジアムひらつか)の5回に、右翼席へと運ぶソロ本塁打を放った。復帰6試合、22打席目でのアーチは、1軍昇格を近づける1本となった。

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快音を残した打球は、右翼席に飛び込んだ。2打席連続四球で迎えた清宮の5回先頭の第3打席。カウント2-2から、代わったばかりの右腕綾部が投じた125キロチェンジアップをとらえた。「なんとか安打を打とうという気持ちでいったら、良い感じに当たってくれて、風もあったのでラッキーでした」。ダイヤモンドを1周後、チームメートらとのハイタッチに自然と笑みがこぼれた。

実戦での本塁打は、ケガで離脱する直前の3月2日、同じくDeNAとのオープン戦(札幌ドーム)で打って以来約2カ月半ぶり。復帰戦となった14日同リーグのロッテ戦(鎌ケ谷)から数えて6試合、22打席目で放った1本を「やっぱり本塁打は見ていても打っても気持ちいいですし、みんながハッピーになるものなので、できるだけ多く打てればいいなと思う」と振り返った。

同世代の活躍に刺激を受けている。同じ高卒2年目で左打者のヤクルト村上だ。現在セ・リーグ2位の33打点と際立つ活躍ぶり。「(自分も)野球界の中心にいたいという思いはすごくある」と明かし「パ・リーグも僕が引っ張っていけるようにお互い、2人で頑張れればなと思います」と続けた。

2軍戦で18打数6安打3打点と、1軍昇格が現実味を帯びてきた。栗山監督はこの日のソフトバンク戦後「バットに当たれば本塁打になる。本人も安心しただろうし」と評価した上で「ただ(昇格へ)様子はしっかり見ていく」と注文をつけた。清宮も、分かっている。「(今日は)スタートに近い感じ。2軍にいようが1軍にいようが、自分のやるべきことをしっかりやりたいと思う」。打線のキーマンに名乗りを上げるために、二の矢、三の矢を積み上げる。【山崎純一】