栗山監督「100球投げて」輝星デビューへ条件提示

日本ハム吉田輝星

日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)の1軍デビューが最短で6月11日からの札幌ドーム6連戦になる可能性が浮上した。

栗山英樹監督(58)は27日、取材応対した羽田空港で黄金ルーキーの1軍デビューの条件に2軍戦で100球以上を投げることを挙げた。05年ダルビッシュ、13年大谷も同様の流れから本拠地デビューしており、吉田輝も順調ならば同6連戦がプロ初先発の最短ルートとなりそうだ。

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吉田輝の1軍デビューへの道筋が、はっきりと見えてきた。栗山監督は明確な条件を掲げた。

栗山監督 ある程度の球数を投げておかないと。100球以上は投げておかないと、アレでしょ。リリーフで1イニング使うんだったら別にいいけど。100球投げて、上でやれると思えば、前に進める。

2軍戦で100球以上を投げきることが、1軍昇格の判断基準とした。かつてのレジェンドたちも、同様のルートをたどっていた。05年のダルビッシュは1軍デビュー前の2軍戦2試合で100球超え。投打二刀流の13年大谷は初めて100球を超えた1週間後に1軍初先発。そして、ともに札幌ドームでプロ初登板初先発を果たしている。

吉田輝はここまで、イースタン・リーグで最多の球数は、先発した8日ロッテ戦(ロッテ浦和)での77球だ。ウイルス性胃腸炎から復帰登板となった26日西武戦(西武第2)は中継ぎで2イニングを27球を投げて試運転は完了。次回は6月4日からの巨人3連戦(ジャイアンツ)で先発復帰し、ある程度の球数を投げる見込みだ。

現状を整理すると「ダル&大谷ロード」を踏襲するならば、交流戦期間中の6月11日からの札幌ドーム6連戦(対広島、巨人)が浮上する。加藤2軍投手コーチが「もうちょっとしたら(1軍から)声がかかってもおかしくない。2軍の投手の中でも(状態は)上の方」と話すように、体調不良によるダメージも少なく、状態は上がっている。

チームは5週連続6連戦の4週目。先発陣は上沢、有原、金子、加藤を軸にしているが5、6枚目が流動的でチャンスも巡りやすい状況だ。吉田輝が順調に2軍戦で実績を積み上げれば、本拠地ファンの前での1軍デビューが実現することになりそうだ。【木下大輔】