阪神高山が延長12回代打サヨナラ満塁弾で2位浮上

阪神対巨人 12回裏阪神1死満塁、サヨナラ満塁本塁打を放った高山(手前)を待ち受ける阪神の選手たち(撮影・狩俣裕三)

<阪神8-4巨人>◇29日◇甲子園

阪神高山俊外野手が劇的な代打サヨナラ満塁本塁打で試合を決めた。4-4で迎えた延長12回1死満塁。右翼ポール際に運び去る今季1号がグランドスラムだ。

打った瞬間、高山が右手を高々と突き上げた。矢野監督もベンチから飛び出しド派手なガッツポーツだ。

高山にとっては昨年6月12日の日本ハム戦以来、351日ぶりの一発がチームにデッカイ白星をもたらした。

お立ち台に立った高山も興奮冷めやらぬ様子だった。

「自分が打ったのかよくわからない。不思議な感じ。(感触は)完ぺきでした。でも(打球がファウルに)切れないかだけが心配だった」。

甲子園の大歓声に背中を押されてダイヤモンドを一周。ホームベース付近で待つチームメイトの歓喜の輪に飛び込むと“祝勝水”をぶっかけられるなど、手荒い祝福を受けた。

「耳に水が入ってまだ抜けてないけど、本当にうれしかった。ジャイアンツに勝ったらこれだけ皆さん喜んでくいれる。明日も貢献できるよう頑張ります」。

高山のサヨナラ打は16年5月21日の広島戦(甲子園)で中崎から右前打を放って以来2度目。甲子園の巨人戦10連敗の球団ワースト記録を阻止する大きな1勝を高山がもたらし、矢野阪神が巨人を抜き、2位に浮上した。