TDK・小木田、6年ぶり本選出場へ大人の投球誓う

都市対抗出場に向けて遠投を行うTDK小木田(撮影・鎌田直秀)

社会人の都市対抗野球2次予選東北大会が31日、青森県内で開幕する。東北勢で唯一、06年に優勝を経験しているTDK(秋田)の右腕・小木田敦也(20=角館)が、チームを6年ぶりの大舞台に導くことを誓った。

昨年の同大会ではきらやか銀行(山形)に1-0と完封勝利も、突破できずに敗退。自身は七十七銀行(宮城)の補強選手として東京ドームのマウンドを経験したが「雰囲気を感じられたことはプラスだったが、喜びはなかった。今年こそチームで都市対抗に出て勝ちたい」。高卒3年目として結果を導く使命感を強く持った。

一昨年の冬には左足小指の疲労骨折、今冬には右肩の違和感を感じるなど、故障にも苦しんできた。体への意識も変わり、筋力トレーニングやランニングなどを重ね、スタミナ面には自信を得つつある。「1回から9回まで150キロ超を出すことができれば抑えられる」。さらに変化球の精度に磨きをかけ、ツーシームやカーブなどの新球も習得。速球だけでない、幅の広がった大人な投球を披露するつもりだ。

今季は5月2日のベーブルース杯セガサミー戦でサヨナラ負け。同11日の東北大会JFE東日本戦では先発して7回6失点。試行錯誤してきたが、最大目標は都市対抗出場に失敗を生かす。「今はプロに行くことよりもTDKで結果を残すことが最優先。このまま結果が出なければ、チームがなくなってしまう可能性だってある」。記念大会で東北枠は1増の「3」。危機感を持って最速152キロの直球を投げ込む。【鎌田直秀】