阪神藤浪「10割で腕振っていない」制球改善3回0封

ウエスタン阪神対オリックス 阪神先発藤浪晋太郎(撮影・上田博志)

<ウエスタン・リーグ:阪神0-2オリックス>◇30日◇鳴尾浜

2軍調整中の阪神藤浪晋太郎投手(25)が30日、ウエスタン・リーグ、オリックス戦(鳴尾浜)に先発し、3回無安打無失点と好投した。矢野監督が視察する中、36球に収めて1四球。ボールが大暴れすることもなく「欲を言えばもうちょっと細かいところもあるけど、とりあえず及第点かな。バランスも感覚も良かった」と自己採点した。

約2カ月ぶりの実戦復帰となった18日の同広島戦は1回を3者凡退。中11日での2戦目も丁寧に制球した。1番から8番まで左打者8人が並んだ打線をテンポよく片付ける。2段モーションから「10割で腕を振っていない」力加減で最速155キロを計測し、カットボールとフォークボールで空振り三振2個も奪った。

3回には唯一の右打者となった9番広沢のバットを直球で折り、遊ゴロに仕留めた。「変化球で空振り取れたり、カウントを取れたり、球自体は悪くなかった」。収穫も手にして「段階を踏めた」と前を向いた。

矢野監督は登板前、右腕に「楽しくやることでパフォーマンスが出る」とアドバイスを送っていた。視察後は「順調にいったなという感じはしている。いい意味で淡々と、というか。自分の投げることに向き合いながらしっかりやれているのは、すごくいいなと思った」。次回は来週以降に5回前後を投げる見込み。指揮官は「2軍で投げることを目標にやっていないと思う。俺は楽しみに待つだけ」と焦らず完全復調を待つ。【佐井陽介】

▽平田2軍監督(藤浪が2軍戦で3回無失点)「らしさが少しずつ出つつある。けん制もあえてやらせた。ちょっとずつ自信を取り戻してくれればいい」