阪神西7回1失点降板 打線援護なく勝ち星得られず

広島対阪神 6回裏広島2死一、二塁、松山を中飛に打ち取り雄たけびをあげる西(撮影・上田博志)

<広島2-1阪神>◇31日◇マツダスタジアム

あぁ無援…。阪神西勇輝投手が7回6安打1失点と好投も援護に恵まれなかった。

序盤からゼロを並べて唯一の失点は5回の1点だけ。2死二塁から菊池涼にセンター前に運ばれたが、続くバティスタを空振り三振。傷口を広げることはなかった。打線のアシストさえあればという好内容だった。

反省を生かした。前回登板した5月24日DeNA戦は5回2失点で111球を要した。「試合前に梅野と話し合った通りに投げることができた。前の試合と違っていい意味で力感なく、我を出さないように投げることが出来た」。ベンチでも女房役の梅野と入念に打ち合わせ。失点にも表情を崩すことはなく淡々とボールを投げ込んだ。

安定感は抜群だ。今季はこれでリーグトップタイの10試合目の先発登板。うち8試合がクオリティースタート(QS=先発6回以上、自責点3以下)だ。投球回は広島大瀬良、DeNA今永に次ぐリーグ3位の71イニングと、さすがの「イニングイーター」ぶりで先発投手陣を引っ張る。援護さえあれば3勝(4敗)に止まっている勝ち星も自然と増えるはずだ。

7回を投げて109球で継投を決断した矢野監督は「球数以上にまだいけそうな感じはあったけど、こういう展開なんで。状態的には西らしいピッチングだった」と仕事ぶりを褒めた。降板後もベンチ最前列で声を枯らした西は「今日は梅野がよく打ってくれた。マルテといい呼吸で(打者を)アウトにすることもできた」と下を向くことはなかった。【桝井聡】