広島日替わりヒーローで5連勝、小窪が3年ぶり1号

広島対阪神 5回裏広島無死、小窪は先制の左越え本塁打を放つ(撮影・加藤哉)

<広島7-2阪神>◇1日◇マツダスタジアム

強力クリーンアップだけじゃない。首位広島にまた、日替わりヒーローが生まれた。

1号ソロで打線に火をつけたのは、ベテラン小窪哲也内野手だ。0-0の5回先頭で、岩田の内角直球をジャストミート。2回に見逃し三振に仕留められた球を、左翼席に運んだ。16年7月30日DeNA戦以来、3年ぶりの1発を「スタンドを見る余裕はなかった」と振り返った。

春季キャンプは2軍で過ごした。それでも「やることは同じ」と前を向いた。オープン戦5試合で力を証明し、開幕1軍入り。最大借金8も、驚異的な巻き返しも経験してきた。初の6番に抜てきされたが「与えられたところでやるだけ」と無関心。「ああいう状況もある。このままいけるわけがない」。今なお口にする危機感が殊勲打を生んだ。

終わってみれば、猛打で圧倒。バティスタが6回に15号ソロ、西川が7回に2点二塁打を放つなど攻撃がつながった。緒方監督は「中盤以降の攻撃が非常によかった。ホームランだけで終わらなくてね」とたたえた。5連勝で、2位阪神とは今季最大5ゲーム差。5月に球団新記録の20勝を挙げた赤ヘルは、6月も走り続ける。【村野森】