楽天初1000安打の銀次は星野さんの言葉「感謝」

中日対楽天 5回表楽天1死満塁、右前適時打で通算1000安打を達成した銀次は花束とボードを手に笑顔を見せる(撮影・前岡正明)

<日本生命セ・パ交流戦:中日2-5楽天>◇9日◇ナゴヤドーム

楽天銀次内野手(31)が球団生え抜き初の1000安打に到達した。

5回1死満塁、中日清水の138キロフォークを右前にはじき返した。貴重な中押しの適時打で、節目の一打を決めた。一塁上で花束と記念のボードを手渡され、球場から大きな拍手を浴びた。7回の第4打席でも右前に安打を放ち、1001本目。恩師である故・星野仙一氏ゆかりの名古屋での達成に「プロに入って14年、1000安打まで長かったです。監督・コーチ、チーム・球団関係者の皆さん、そして、東北のファンの皆さん、ここまでお世話になってきた皆さん全員に感謝ですね。その中でも星野さんには本当に感謝しています」とコメント。お立ち台では「1001本目も打てた。センイチだけに、すごくうれしい」と縁をかみしめた。

泥にまみれながら、たくましくなった。引退した枡田、阿部とともに「どろんこ3兄弟」として、星野監督に育てられた。泥臭くノックを浴びて、ひたすらバットを振り続けてきた。「あの人がいなかったらここで野球をしていない。いろんなことを教わってきた。感謝しています」と振り返る。

今や主将としてチームを引っ張る柱に成長。「星野さんからは、とにかく明るく、どんなときでも、一流ってのは野球をやっている。明るく積極的に強い意志で、と言われていた」とかけられた言葉は胸に生きる。

チームは連勝で交流戦の成績を5割に戻した。「まだ31(歳)なんでね。キャプテンとして、しっかりチームをプレーでも引っ張りたい。あとはちょっとした気づかい、気配りするのも意識しながらやっていかないと」と次の大台に向けて、気持ちを切り替えた。