日本ハム大田泰示が全球団弾達成 丸以来35人目

阪神対日本ハム 6回表日本ハム無死一塁、右越え2点本塁打を放ち生還する大田(撮影・清水貴仁)

<日本生命セ・パ交流戦:阪神4-3日本ハム>◇9日◇甲子園

日本ハム大田泰示外野手(29)が、バースデーアーチでプロ野球35人目の節目を飾った。9日の「日本生命セ・パ交流戦」、阪神3回戦(甲子園)で1-1の6回無死一塁、右翼ポール際へ11号2ランを放った。

巨人で8年、日本ハム3年目で、12球団本塁打を達成した。チームはサヨナラ負けし、連勝は「3」で止まった。

阪神ファンの悲鳴をまとった打球を、右翼ポール際に放り込んだ。1-1の6回無死一塁。大田が、メモリアルなアーチを架けた。阪神島本の3球目、直球144キロをフルスイング。「入ってくれればなぁ」と願いを込めた打球は、ギリギリでスタンドイン。一時、勝ち越しとなる11号2ランとなった。「最高の結果になって良かった」と、本塁打後には恒例の「マッスルポーズ」を披露。全12球団から本塁打の快挙を成し遂げた。祝砲になった。この日は29歳の誕生日。「甲子園でも、人生初めてのホームラン。夢だった甲子園で、誕生日に打てて最高です」と喜びは格別だった。12球団本塁打に王手をかけていることを知ったのは、昨季。「全く、意識していなかったから。出たらラッキーくらいだよ」と平常心で、今カードに臨んだ。昨季までは、甲子園では通算20試合で46打数8安打、打率1割7分4厘と苦戦を強いられていた。今カード3試合は14打数5安打4打点と、苦手意識を拭い去る活躍を見せた。

大田の5打数2安打2打点の奮闘も実らず、チームはサヨナラ負けで連勝は「3」で止まった。首位ソフトバンクが敗れたため、勝てば首位奪取だったが、あと1歩届かなかった。栗山監督は「勝負にいって、やられることもある、それはこっちが悪いので」と潔く受け止めた。11日からは本拠地・札幌ドームで広島、巨人と6連戦。頼もしい「強打の2番打者」が、今度は勝利につながる1発を放つ。【田中彩友美】

▼初本塁打は巨人時代の12年9月23日ヤクルト23回戦(東京ドーム)の8回、日本ハム移籍後の1号は17年4月29日楽天4回戦(札幌ドーム)の2回に打っている。通算49本塁打(巨人9本、日本ハム40本)。

▼大田が阪神から本塁打を放ち、現12球団すべてから本塁打を記録した。全球団から本塁打は今年4月17日の丸(巨人)以来、プロ野球35人目。35人のうち32人は交流戦が始まった05年以降に記録している。また大田はこれが通算49本目。50本塁打未満で達成は15年大引(ヤクルト=32本)に次いで2人目。