初出場の公立高知工科大は寄付で遠征費捻出

壇上で決意を語る高知工科大・岡本主将(撮影・柏原誠)

第68回全日本大学選手権(神宮、東京ドーム)の開会式が9日、都内で行われた。

全国の連盟を勝ち抜いた27校が集う中、異色は唯一の国公立で初出場の高知工科大。強化費がままならない状況だが寄付を募って参加費用を賄った。感謝の思いを抱いて全国1勝を目指す。

高知工科大は初出場の公立校とあって、今回の遠征費捻出にも苦労した。「奉加帳(ほうがちょう)の風習のおかげです。感謝しかない」と福田直史監督(50)。高知県では甲子園出場校やよさこい祭りの際に寄付をし合う慣習がある。選手権出場が決まり、部員らがお願いすると1000人以上から数百万円が集まった。喜多正史内野手(4年)は「選手同士で『これだけ支えてもらっている』と話している。プレーでお返しするしかない」と気合を入れた。