中日の自力V消滅、誤算続きで昨季より8試合早く

巨人対中日 2回裏巨人2死満塁、坂本勇に左越え満塁本塁打を浴び肩を落とすロメロ(撮影・横山健太)

中日の自力Vが消滅した。昨年より8試合早く、75試合目での消滅だった。

先発ロメロが大乱調だった。4回7四球。ピンチを広げ、2回は坂本の今季3本目となる満塁弾を被弾した。「ブルペンでは調子は良かったが、試合ではバラついてしまった。いつも打たれている選手に打たれて悔しい」。今季東京ドームではトータル6被弾13失点で防御率7・80。3戦3敗で左腕の鬼門になった。

5連勝で乗り込んだ東京ドームで3連敗。チームの巨人戦も4勝10敗で、特に敵地では2勝7敗と大きく負け越し、与田監督の表情も硬かった。「この3連敗でガックリしないように、みんなで盛り上げていくしかない。ドーム、巨人打線に必要以上に過剰になった。精神的なもので、いかになくしていくか」。

誤算続きの自力V消滅だ。与田監督1年目は、故障者に悩まされ続けている。昨季4勝の藤嶋がキャンプ前に血行障害を発症。キャンプではベテラン松坂が右肩炎症でリタイアした。初の開幕投手を務めた笠原も序盤に不整脈で離脱。打線けん引の平田も左ふくらはぎ肉離れで約1カ月戦列を離れた。そしてこの日はセットアッパー左腕のロドリゲスも臀部(でんぶ)の違和感で離脱危機に陥った。

5日からは名古屋に戻って前半戦残りの6連戦で出直しを期す。「まだシーズン終わっていない。(自力V消滅を)いちいち考えても意味がない。常に最後まで全力で戦う。そして順位をしっかり見極める。そのつもりで戦う」。指揮官は残り68試合での巻き返しへ力を込めた。【伊東大介】