和田一浩氏「野球の基本」後編 ゴロ捕球と打撃

しっかり股を割る。この時、お尻が落ちない、両足をそろえないことを意識する

<週中ベースボール>

プロ野球の西武、中日で活躍した和田一浩氏(47=日刊スポーツ評論家)が6月15日、埼玉・蓮田で少年野球教室(ASA蓮田中央主催)を開きました。雨で室内での開催になりましたが、小学5、6年生の45人に野球の基本を徹底指導。2回目の今回はゴロ捕球と打撃編です。

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準備運動(ストレッチ)とボール投げ(指先の感覚を養う)の基本を教えたあと、和田氏はいきなり「相撲とり」になった。ゴロ捕球の基本編だ。

和田氏 みんな、相撲のハッケヨイの格好をしてみよう。しっかり股を割ってね。このときの注意点は、お尻が落ちないようすること、両足をそろえないことです。

子どもたちは和田氏をまねて同じ格好をするが、前のめりになりすぎたり、足がそろったりして安定しない子どももいる。

和田氏 自分の胸が地面と平行になったらだめ。足の置き場は、右利きなら右足を、左利きなら左足を半足分、後ろに置くこと。ひざはハの字に開く。

この形がゴロを捕球する時の基本姿勢。しっかり体に覚え込ませてから、和田氏はゴロを転がして実際に捕球させる。ここでは足さばきがポイントだ。

和田氏 右利きなら右足から動かして、次に左足で踏み込んで、最終的にはさっき教えた基本姿勢で捕る。左利きなら逆。

捕ったら投げる動作に移る。その際の注意点もまた足さばきにある。

和田氏 ステップを踏むとき、右利きなら右足が自分の左足よりも後ろ(外側)にいかないこと。

やってみるとよくわかるが、それではスムーズに送球動作に入れない。この一連の動きを繰り返し練習することが大事だ。

そして、いよいよ打撃編だ。和田氏は子どもたちに聞いた。

「打撃で一番大事なことは?」

練習、素振り、といった答えが返ってきたあと、ある子どもが「タイミングです!」と大声をあげた。

和田氏 素晴らしい! どんなにいいスイングしても、タイミングが合っていなければボールに当たらない。投手にはボールをリリースするまで予備動作があります。その動きをしっかりみて、タイミングを取ってください。

一方で和田氏は「当てにいくことはしないでほしい」と要望した。

和田氏 子どもはまだ力がない。当てただけでは打球は飛びません。自分のスイングをすること、しっかり振り切ることを意識してください。

「タイミング」と「しっかり強く振ること」が打撃の基本。実際に子どもたちに素振りをさせ、気づいた点をアドバイスしていく。

ケース(1) テークバックが取れない

和田氏 テークバックを取ると自然に重心も後ろ足に乗る。右バッターなら自分の右足よりも後ろに手を引きましょう。投手側の足とテークバックの手(トップ)の位置が離れることで強いスイングができます。

ケース(2) 上からたたきすぎ

和田氏 スイングはボールの軌道に対して平行に。肩にバットを乗せて、腕を使わず肩と腰だけで回してみてください。その時の軌道が正しい軌道です。

ケース(3) ドアスイング矯正

和田氏 バットが体の近くを通るようにしましょう。グリップが体の近くを通る感覚です。

あっという間に終了の時間がやってきた。和田氏は最後にこう伝えた。

「大人になっても基本のところは変わりません。基本をおろそかにする人はプロになっても活躍できません」

納得の言葉だった。(終わり)

◆和田一浩(わだ・かずひろ)1972年(昭47)6月19日生まれ。県岐阜商-東北福祉大-神戸製鋼を経て96年ドラフト4位で西武入団。05年首位打者、最多安打。07年オフFAで中日移籍。10年セ・リーグ最年長MVP、最高出塁率。15年2000安打を達成し、引退。ベストナイン6度。通算2050安打、319本塁打、1081打点、打率3割3厘。右投げ右打ち。