阪神青柳確立した投球スタイル、球宴登板機に上昇へ

全セ3番手で登板した青柳(撮影・上田博志)

<マイナビオールスター2019:全セ11-3全パ>◇第2戦◇13日◇甲子園

球宴初出場で初登板した阪神青柳晃洋投手(25)が、日刊スポーツのインタビュー第2回で前半戦を振り返る。開幕から先発ローテーションを守り、ここまでキャリアハイの5勝。矢野監督や先輩の西の助言を胸に刻み、後半戦もローテーションを守る。【取材・構成=磯綾乃】

   ◇   ◇   ◇

14試合に登板し5勝5敗。収穫も課題もあった。

「数字としては5勝出来て、僕の中では良く出来てるかなとは思っているんですけど。やっぱり後半ちょっと落ちてきたなという部分がある。初めてのローテーションで難しいところがあるなと思います」

直近3試合は5回持たず降板と悔しい投球が続く。

「コンディションだったり、対策されたりというのはいろいろある。ずっと同じようにやっていても勝てるわけじゃないんだなというのは、痛感させられました」

交流戦前までゴロアウト率は両リーグトップ。「ゴロ」への意識を強くするきっかけがあった。

「去年ファームで、矢野監督に『ちゃんと自分のピッチングスタイルというのを考えてやりなさい』というのを言われた。ゴロアウトを目指していったら、抜けてヒットになっても、今度はゴロでゲッツーになったりも出来た。そんなにいっぱい三振を取れるピッチャーでもない。自分のスタイルという形で、教えてもらいましたね」

初めて開幕からローテを守る今季、オリックスからFA移籍した西も頼れる存在になっている。

「3つ上なので、ある程度年が近いので聞きやすいですし、西さんからしゃべってくれることも多い。練習メニューはほとんど決まってるんですけど、体が元気な前半は決められた本数より多く走ればいいし、体が疲れてきたら少なくてもいいんじゃないか、とか。自分の体は自分しか分からないんだから、疲れている時に追い込んでいてもいい結果は出ないぞ、と」

練習では一緒にキャッチボールを行うことも多い。

「キャッチボールも、投げた次の日にそんなに強いキャッチボールいらないんじゃない? と。調整の中で今日は休む日って決めたら、それこそキャッチボールをしなくてもいい日を作ってもいいんだから、と。年が近くて実績がある人。素直に話も入ってきますし、いろいろ本当に教えてくれる。ロッカーも隣ですし、軽い感じでそういう話になったりとかもします」

オールスター開幕前には、こう意気込んでいた。

「楽しくやりたいというのは一番ですけど、何かつかめればいいかな、と。最近結果が出ていない、ここ3試合良くないので。これを機に何かつかめればいいかなというのもありますし、投げるその中で、いろいろ試したいことも試せればいいなと思いますし、その結果三振だったり取れたらいいなと思いますね」

大舞台で奪三振とはならなかったが、この経験をリーグ戦で上昇のきっかけにする。(おわり)