西武山川30号一番「50本微妙」に期待ブーイング

西武対オリックス 6回裏西武無死一、三塁、30号となる逆転の左越え3点本塁打を放った山川(手前左)は生還しナインとタッチを交わす(撮影・滝沢徹郎) 

<西武10-3オリックス>◇21日◇メットライフドーム

西武の4番山川穂高内野手が、本塁打王に輝いた昨季に続き、30号に一番乗りした。

1点を追う6回無死一、三塁で決勝3ラン。外角スライダーを、バットの先ながら左中間席へ放り込んだ。2年連続の両リーグ最速30本は、日本人では97~98年松井(巨人)以来21年ぶり。「自分的には時間がかかったんで、ここからタイトル争いがあるからペースを上げていきたい」と、力強く宣言した。

生みの苦しみを味わった。ここ5試合、わずか2安打。快音も遠ざかった。7月はまだ3本目。本拠地でのアーチは6月6日以来、1カ月半ぶりとあって「去年は敵地で打てなくても、ホームに戻ってきたら打てたのに今年は少ないので気にしていた」。流れを引き戻すために登場曲をBEGINの「誓い」に変更。「ようやく自分の形で打つことができた」とチームを1日で3位に再浮上させた。

現在シーズン48本ペース。お立ち台で目標の50発に「ちょっと50本は微妙なんで…」と言うと、スタンドから期待の裏返しのブーイングを浴びた。最後は「流れに乗らないといけない数字。流れさえつかめれば無理ではない」としっかり軌道修正した。【栗田成芳】