筒香マルチ弾200号王手「クワが必死に…自分も」

DeNA対中日 9回裏DeNA1死一塁、通算199号となる左越え2点本塁打を放つ筒香(撮影・横山健太)

<DeNA8-10中日>◇11日◇横浜

負けて強しだ。DeNA筒香嘉智外野手(27)が9日に続く2本塁打を放ち5打点。自身の通算200号本塁打まであと1本とした。今カードから三塁に入った主砲は、3戦で4発12打点の荒稼ぎ。中日を最後まで追い詰めたが届かず、巨人とのゲーム差は2に開いたものの、骨折で離脱した宮崎の穴を感じさせない攻撃的オーダーで勝負の夏を戦い抜く。

同一カード3連勝とはならなかったが、打線は変わらず活発だった。2回。筒香が「クワ(桑原)が必死になってつないでくれた。自分も続く気持ちで」と3ランを放つなど一挙5点を奪い、5回終了で2点リード。継投に入った6回にまさかの展開となった。2番手武藤と3番手藤岡が計6失点。押し出し四球に加え、福田には満塁弾を浴びた。5点を追う9回に筒香の23号2ラン、ソトにも30号ソロが飛び出した。ラミレス監督は「決して諦めることなく戦ったが少し足りなかった。13安打で8得点取れたことはよかった。それも野球」と淡々と話した。

勝負の時期と踏み、初戦から仕掛けた。筒香を5年ぶりに三塁で起用。無難な守備に加え、2発×2と想像以上の結果を残した。2戦目では、ドラフト2位ルーキーの伊藤裕を「5番」でプロ初スタメンで送り出し、プロ1、2号をマーク。3戦目も1カ月ぶりのスタメンで起用した桑原が一時逆転の適時打を放った。エース今永が誤算で早めの継投を強いられ白星を逃したが、攻めの姿勢を前面に出せた意味は重い。

9連戦も中盤に差しかかった。6戦を終えて3勝3敗。12日からは敵地でヤクルト3連戦。ラミレス監督は「他のチームは関係ない。重要なシリーズ。1日、1日を戦っていく」。筒香を中心に打って打って混戦を突破する。【栗田尚樹】

▼筒香が2、9回に本塁打。筒香の1試合2発は9日中日戦に次いで今季4度目で、通算28度目。 マルチ本塁打の最多記録は王(巨人)の95度だが、DeNAで28度は最多で並んでいた田代を抜き、単独トップとなった。