侍稲葉監督「しっかり勉強」世界行脚、まずは台湾

台湾野球視察のため球場入りした侍ジャパン稲葉監督

侍ジャパン稲葉篤紀監督(47)が世界行脚をスタートした。11月のプレミア12の1次ラウンド同組で対戦する台湾へ渡り、リーグ戦を視察。ラミゴ-富邦戦を建山投手コーチ、井端内野守備走塁コーチとチェックした。

通算最多勝利を誇る名将、ラミゴの洪一中監督はプレミア12でも代表監督を務める。試合前に談笑したが、生の戦いぶりを見る貴重な機会だ。「どう戦っていくか興味がある。監督としての経験は向こうが上。しっかり勉強したい」と、采配に着眼した。

王柏融が日本ハムに移籍後、リーグ最強打者といわれるラミゴ朱育賢もマークした。試合前まで打率3割7分8厘、25本塁打、85打点と本塁打、打点の2冠。17年の王に続き史上2人目の3冠王も視野に入れるスラッガーだ。稲葉監督の初陣、17年のアジアプロ野球チャンピオンシップの対戦でも1発を食らった。「王柏融とともに目立っていた。軸を打つだろうし、しっかり見させてもらいたい」と分析した。

昨季まで楽天で指導した富邦の古久保コーチからも情報収集。今回の滞在では計4試合を見る。9月には韓国リーグ、五輪出場権のかかるイタリアでの欧州・アフリカ予選にも赴く予定。リアルな情報を集め、悲願の金メダル獲得を目指す20年東京五輪への礎とする。(桃園=広重竜太郎)