巨人桜井自己最多125球で7勝 カフェラテ効果?

巨人対阪神 阪神戦に先発する桜井(撮影・加藤哉)

<巨人2-1阪神>◇16日◇東京ドーム

まったりしている場合じゃなかった。6回、巨人の攻撃中。ここまで118球を投じた桜井俊貴投手(25)が、一塁側ベンチ前でキャッチボールを始めた。チームは台風10号の影響で当日移動での試合。遠征に不参加の右腕は「自分は全然元気。まだまだ投げられました」。7回、先頭の阪神高橋遥を見逃し三振に抑えたところでお役御免。自己最多125球で1失点。救援陣の負担を最小限にとどめ、7勝目をつかんだ。

ほっとひと息つき、戦闘態勢を整える。今季から試合前の軽食後にアイスカフェラテを飲むルーティンができた。「まろやかな感じが好き。試合前に飲んだ方が体が動いて、めっちゃ調子がいいんです」。牛乳ではなく豆乳で割るのがこだわり。割合はコーヒーが6、豆乳が4。ロッカールームで腰を下ろし、カップを片手に心を落ち着かせる。マウンドでテンションを最高潮にするためのスイッチにしている。

ただ、万事がうまくはいかない。立ち上がりから変化球の制球に苦しみ、球数がかさんだ。初回に先制を許したが、味方打線を信じて粘った。岡本の逆転弾が飛び出した直後の5回。2四球で1死一、二塁としたが、マルテを三ゴロ併殺に打ち取り、拳を握った。

今季8度目のクオリティースタート(6回以上自責3点以内)を達成。原監督は「今日はできれば引っ張りたかった。バトンを渡したのは見事」と安定感を評価した。次回登板は中6日で23日DeNA戦(東京ドーム)の予定。「反省が出たので、次はしっかり抑えたい」と落ち着いた投球を約束した。【桑原幹久】