稲葉監督イタリア視察で改めて感じた「勝負の怖さ」

侍ジャパン稲葉監督(右)は建山投手コーチと選手の特長を確認しながらイスラエル-チェコ戦を視察

侍ジャパン稲葉篤紀監督(47)の目に、東京オリンピック(五輪)を戦い抜く輪郭が見えた。欧州・アフリカ予選が行われているイタリア視察最終日の21日(日本時間22日)、首位イスラエルを3戦連続でチェック。チェコに勝てば五輪初出場が決まる一戦に4-7で敗れ、五輪切符は22日(同23日)に行われる南アフリカとの最終戦に預けられた。

強豪オランダなどを撃破し、ジャイアントキリングを起こしてきたイスラエル。4回にメジャー通算96発のバレンシアの逆転2ランで流れをつかんだかに見えた。だが5回に2番手左腕が集中打を浴び、予期せぬ6失点。7回にチェコ先発の2メートル、最速150キロ右腕を崩しかけたが、まさかの遊撃手の二刀流リリーフに断ち切られた。

勝負の怖さを見た稲葉監督は「国際大会で独特の緊張感はあるし、1球の怖さ、勝たないといけない一戦でいろんなことが起こる。イスラエルが勝つであろうチェコに負ける。我々もいい準備をして1戦1戦、戦うことをやらないと」。アジアから続いた世界の野球探訪は、年内は今予選で終了。五輪前哨戦のプレミア12へ歩を進める。(ボローニャ=広重竜太郎)